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全国高校ラグビー今日開幕 前回大会準Vの報徳学園 キーマンは19歳司令塔の菊川迪主将

2023年12月27日 06:00

ラグビー

全国高校ラグビー今日開幕 前回大会準Vの報徳学園 キーマンは19歳司令塔の菊川迪主将
飛躍を誓った報徳学園の菊川主将 Photo By スポニチ
 第103回全国高校ラグビー大会はきょう27日に東大阪市の花園ラグビー場で開幕する。新型コロナウイルス感染拡大防止のため前回まで行われなかった開会式を4大会ぶりに実施。秋田工の大沢空主将(3年)が選手宣誓する。大会史上初の部員不足による合同チームとして出場する若狭東・敦賀工(福井)は、1回戦で目黒学院(東京第2)と対戦。過去5度の優勝を誇る強豪に「ワンチーム」でぶつかる。昨大会準優勝の報徳学園(兵庫)は19歳のSO菊川迪主将(3年)がキーマンだ。 (取材・構成 西海 康平) 
 昨大会は多彩な攻撃で頂点にあと一歩まで迫った報徳学園が、今度は守りで魅せる。高校日本代表候補8人をそろえて準優勝した昨年度からメンバーは大きく入れ替わった。「ひと言で言うなら、昨年はアタック型で今年はディフェンス型。タレントがいない分、15人が与えられた仕事を意識している」と西條裕朗監督(60)。その中心となるのが19歳の菊川主将だ。

 「日本一という目標はあるけど、一戦一戦、しっかり分析と準備をして頑張っていこうと思っています」

 菊川は茗渓学園中を卒業後、ニュージーランド留学を志した。ただ、コロナ禍で渡航が困難となり、計画は頓挫した。夏頃までは一人で練習を続けながら海外へ渡ることを模索したが、取り巻く環境は一向に改善されなかった。両親らと話し合った結果、「昔から魅力を感じていた」という報徳学園に1年遅れで入学することを決断した。

 昨大会で準優勝したこともあり、多くの1年生が入部して部員数は歴代最多の114人に膨れ上がった。その先頭に立つ背番号10は、攻撃を操るだけでなく、守備でも貢献度が光る。今年はディフェンスの練習に注力。指揮官は「(菊川は)体を張るし、タックルもしっかりとする」と信頼を寄せる。

 悲願の初優勝が目標だが、互いに勝ち進めば3回戦で東海大大阪仰星と対戦する。「まずは初戦に良い内容で勝って最初のヤマ場の1月1日に臨みたい」。19歳の司令塔は一戦必勝の思いで花園に臨む。

 ◇菊川 迪(きくかわ・ゆう)2004年(平16)6月17日生まれ、大阪市出身の19歳。小学3年の時に阿倍野RSでラグビーを始め、茗渓学園中に進学。卒業して1年後に報徳学園に入学した。好きな選手はW杯フランス大会イングランド代表SOオーウェン・ファレル。弟の逞(てい)は茗渓学園高2年で今大会メンバー入り。50メートル走6秒6。1メートル74、81キロ。SO。

 〇…報徳学園は8大会連続49度目の出場。過去最高成績は2022年度(第102回大会)の準優勝。決勝で東福岡(福岡)に10―41で敗れ、春の選抜大会、夏の7人制大会に続く高校3冠を逃した。

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