【高校ラグビー】静岡聖光学院快勝 小野沢が4トライ 元日本代表・父宏時氏の「うなぎステップ」継承

2023年12月28日 04:45

ラグビー

【高校ラグビー】静岡聖光学院快勝 小野沢が4トライ 元日本代表・父宏時氏の「うなぎステップ」継承
<静岡聖光学院・秋田工>前半、秋田工は静岡聖光学院・小野沢にタックルをかわされる(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【全国高校ラグビー大会1回戦   静岡聖光学院36―15秋田工 ( 2023年12月27日    花園ラグビー場 )】 51チームが参加して開幕し、1回戦9試合が行われた。静岡聖光学院は秋田工に36―15と快勝。元日本代表WTB小野沢宏時氏(45)の長男、FB謙真(3年)が4トライ31得点と躍動した。
 うなぎのように、にゅるりと抜け出し、誰も捕まえられない。花園の開幕戦は、4トライを奪った高校日本代表候補・FB小野沢謙真の独壇場と化した。

 「相手に絡まれてから抜け出したり、倒れないことを意識していました。絡まれても前に出続けてトラ

 元日本代表で歴代3位の81キャップ誇る父・宏時氏が観戦する前で躍動した。前半7分、自陣22メートル付近から次々に迫る相手4人をかわした先制トライも序章に過ぎなかった。後半開始直後には約60メートルを独走するノーホイッスルトライ。後半13分には相手2人を引きずりながらの豪快トライも決めた。

 ラグビーW杯に3度出場して代表戦55トライを決めた父は、DFを巧みにかわす姿が「うなぎステップ」と称された。その父からは「ラグビーは痛いからやらなくていいよ」と繰り返し伝えられて、小、中学生はサッカーに励んでいた。それでもラグビーへの関心を捨て切れなかった。「中高一貫校なのでラグビー部の楽しそうな雰囲気も知っていたし、素直にラグビーって楽しいと思った」。高校進学とともにラグビー一本に絞り、父からの指導も受けた。父のプレー映像を目に焼き付け、サッカーで学んだ間合いも生かした。すると、「うなぎ」のようなランが武器となった。

) 4トライ31得点を見届けた父は、「ランは父譲りではない。彼の練習のたまものです」と誇らしそうに目を細めた。「父のおかげで、こうして注目してもらえる。ありがたいです」。1年生で臨んだ花園は、出場2試合でノートライ。雪辱を果たそうと駆け回った姿に父の面影があった。

 ◇小野沢 謙真(おのざわ・けんしん)2005年(平17)6月2日生まれ、横浜市出身の18歳。小3で横浜マリノスプライマリーで本格的にサッカーを始め、静岡聖光学院中ではラグビー部に所属しながらエスパルスSS藤枝でFWとしてプレー。静岡聖光学院高進学を機にラグビーに専念し、21年度の花園では高知中央、佐賀工との2試合に出場した。昨春から約半年間オーストラリアにラグビー留学。慶大に進学予定。1メートル80、87キロ。

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