【高校ラグビー】57大会ぶり出場の飯田OIDE長姫は涙 意外な選手が立候補で主将務めるも無得点敗退

2023年12月28日 13:38

ラグビー

【高校ラグビー】57大会ぶり出場の飯田OIDE長姫は涙 意外な選手が立候補で主将務めるも無得点敗退
<飯田OIDE長姫・高川学園>前半、突破を図る飯田OIDE長姫・野牧(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【第103回全国高校ラグビー1回戦   飯田OIDE長姫0ー75高川学園 ( 2023年12月28日    花園ラグビー場 )】 飯田長姫時代の第46回大会(1966年度)以来、57大会ぶり2度目の出場となった飯田OIDE長姫(長野)は初出場の高川学園(山口)に11トライを奪われて0―75と完敗した。初出場だった57年前も1回戦で鹿児島玉竜に0―12と零敗。2度目の出場でも無得点に終わり、花園初得点はお預けとなった。
 立ち上がりはスクラムで押された以外、ほぼ互角の展開。CTB野牧(3年)やフッカー吉田(3年)が突破するなどチャンスもつくったが、ノックオンや反則で流れを手放し、前半8分に高川学園に最初のトライを許すとミスを連発。4トライを奪われて0―26で後半に入ると、トンガからの留学生ロック・マヘ(3年)や高校日本代表候補FB大嶋(3年)らを止められず、一方的に7トライを追加された。

 中村光希監督は「前半は思っていた以上に勝負になっていたが、反則で簡単に下がってしまった。全国に出てきて半世紀ぶりに感じたのは、簡単ではないということ。ウチはここからがスタートと思う」と振り返った。

 県予選では効果的だった相手裏へのキックもあまり見られず、SO後藤(2年)は「前半に空いているスペースへ蹴り込めなくてミスが続いて、後半もその流れでこういう点差になてしまって…。全然うまくいかなかった」と悔し涙。ラン能力が高い相手WTB野村と大嶋にボールを渡したくなかったこともあり、「蹴りたいところに相手がいて、蹴ることができなかった」と説明した。

 今季導入して選手の意識向上につながった「日替わり主将」を、この日はフッカー吉田が務めた。いつものような指名ではなく、試合前日のミーティングで中村監督が立候補を募ったところ、手を挙げたという。中村監督は「まさか挙げるとは思っていなかった。主将をやるような性格じゃないので」と驚きながらも、「無口でシャイだった子が体も大きくなって。凄く成長してくれているのかな」と感慨深げに話した。吉田は「こっち(関西)に来てから、最後は自分がやろうと決めていた。やってよかったです」と大粒の涙を流し続けながら明かし、「一人に任せるのではなく、みんなが“自分が引っ張っていく”という気持ちを持ってほしい」と後輩たちに花園初勝利を託した。

 ▽飯田OIDE長姫 2013年4月に飯田工と飯田長姫が統合した男女共学の公立総合技術高校。「OIDE」はOriginality(独創)、Imagination(想像)、Device(工夫)、Effort(努力)の略語で、アルファベット入り校名の公立校は日本初。飯田長姫高時代の1954年(昭29)、“小さな大投手”光沢毅を擁した硬式野球部が第26回選抜高校大会で全国制覇を果たしている。

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