パリ切符の平野美宇 「大泣き」から始まった選考レース 「乗り越えられたのかな」

2024年01月26日 16:27

卓球

パリ切符の平野美宇 「大泣き」から始まった選考レース 「乗り越えられたのかな」
<卓球全日本選手権第5日>女子シングルス6回戦、勝利しガッツポーズの平野美宇(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【卓球・全日本選手権第5日 ( 2024年1月26日    東京体育館 )】 女子シングルスの平野美宇(木下グループ)が、パリ五輪切符をつかんだ。
 代表選考ポイントで独走していた早田ひな(日本生命)が既に代表を確定。シングルス残り1枠を伊藤美誠(スターツ)と争う中、平野が準々決勝進出を決めた19分後、伊藤が6回戦で敗れて代表争いは決着した。

 「少し自分の勝った試合が終わった後に決まったので。まだ実感はわいていないけど、決まったことは事実なので。まずは凄くうれしいし、ここまで来るには家族や中沢監督、ちゃんコーチ、チームのみんながいないと来られなかった。感謝の気持ちでいっぱいです」

 リオ五輪は補欠にとどまりながら、17年の全日本を史上最年少となる16歳9カ月で制し、東京五輪のシングルス代表へと名乗りを上げた。その後も活躍は続いたが、積極的に攻撃を仕掛け“ハリケーン”と呼ばれる高速卓球が徐々に研究されたこともあり、東京五輪は団体戦のみの出場となった。

 「リオが終わってから本気で五輪を目指すようになって、東京が終わってからは(シングルス代表の)2枠を目指してやってきた。2度目の正直でもあるので、絶対に行きたい気持ちが強い」

 22年3月に始まったパリ五輪の選考レースは序盤で出遅れた。「8位からスタートして、最初は廊下などで大泣きしている恥ずかしい姿を見せた。そこから、これではダメだと思って、東京五輪ではなかった年下の選手が出てきていた。その中で自分がつかみにいかないと真剣に思った。シングルスの座を取れたのは、一つ乗り越えられたのかなと思います」。22年11月の全農カップ船橋大会を制覇。戦い方の幅を広げ、23年に入ってもコンスタントに結果を残し、昨年7月のWTTツアーでは世界ランク1位の孫穎莎(中国)を撃破した。同11月の全農カップ大阪大会では5―8位決定戦で伊藤にストレートで快勝。34・5ポイント差に広げた。

 「(全日本の)目標は一つでも多く勝ち上がること。五輪も自分で決められる立ち位置にいる。緊張を全くしないことはないと思うけど、こんなに何かが懸かる試合は最後かもしれない。自分の人生は自分で決めると思って戦うことが大事。ネットを挟んだ格闘技という気持ちで戦いたい」

 かつてダブルスの“みうみま”で世界を席巻した伊藤美誠との壮絶な争いを制し、夢切符を手に入れた。

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