阪神・森下「凄い自信になった」「狙い通り」凡退の反省生かしたバウアー撃ち弾&劇打

2023年07月13日 05:15

野球

阪神・森下「凄い自信になった」「狙い通り」凡退の反省生かしたバウアー撃ち弾&劇打
<神・D 9回、サヨナラ犠飛の森下はナインの祝福を受ける(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神5―4DeNA ( 2023年7月12日    甲子園 )】 自身2度目のサヨナラ打だ!阪神・森下翔太外野手(22)が12日、DeNA戦で同点の9回1死満塁からチームを今季6度目のサヨナラ勝利へと導く、決勝の中犠飛を放った。2点劣勢の8回無死一塁からは甲子園初見参となった20年サイ・ヤング賞右腕のバウアーから値千金の同点2号2ラン。チームは、球団主催試合のDeNA戦は18年ぶりにリーグ優勝を果たした03年以来の8連勝。3連勝で2位とのゲーム差も3に引き離した。
 森下のスイングに迷いはなかった。同点で迎えた9回1死満塁。カウント1―1から3番手・ウェンデルケンが投じた149キロの外角直球をコンパクトに振り抜いた。犠飛には十分の打球は中堅へ。三走・植田が悠々と本塁へ生還すると歓喜のウオーターシャワーを存分に浴びた。

 「(サヨナラの場面は打席内で)気持ちは高まっていた。いい意味で自信があった」

 サヨナラ打は5月20日の広島戦(甲子園)以来2度目だが、その時よりも、笑顔が一段とはじける。8回の第4打席に虎の大物ルーキーは、どでかい大仕事をやってのけたのだ。

 「凄い自信になったと思う」

 2点劣勢の8回無死一塁だった。カウント1―1からバウアーが投じた152キロの直球を振り抜いた。打球は一直線で左中間席へ着弾した。本塁打を打つ直前の2球目も152キロの直球。明らかに詰まらされた一塁側へのファウルだったが「軌道が見えた」と打席で手応えを感じた。そして続く3球目を仕留めた。マウンド上でぼう然と立ち尽くす20年のサイ・ヤング賞右腕を尻目にダイヤモンドを一周した。

 前回6月25日の対戦では2打数無安打に終わったが、2度目の対戦で雪辱を果たした。実は開幕前に対戦を熱望していたのが唯一バウアーだった。「凄く楽しみですね」。中大の4年春にはエンゼルス・トラウトの打撃フォームを参考にして、取り入れるほどのメジャー好きだ。開幕前の時点で、攻略法を冗談半分で聞くと「直球とスライダーが軸だと思う」と即答。すでにDeNAへの入団が決まっていた好右腕のスタイルを把握し、攻略の糸口をスラスラと話していた。この夜は「狙い通りでした」と充実感たっぷり。ここぞの場面で出た“バウアー撃ち”は、前回、直球(で遊ゴロ)とスライダー(で空振り三振)で圧倒され、反省を生かした結果だった。

 1番に起用された8日のヤクルト戦以降では初めて右腕が先発時にスタメン起用され、自己最多となる3打点で3連勝に貢献した。「近本さんの代わりになれるとは思っていない。自分らしいガツガツとしたプレーで勝利に貢献できたらいいと思う」。この夜に見せた活躍はリードオフマン・近本に全く劣っていなかった。(石崎 祥平)

 <新人サヨナラ犠飛は球団3人目>○…森下(神)が9回にサヨナラ犠飛。阪神新人のサヨナラ犠飛は19年7月20日ヤクルト戦の近本以来4年ぶり。近本以前には44年5月22日、南海戦の辻源兵衛(当時の記録はサヨナラ飛球)があるだけで、球団史上3人目と珍しい。森下は5月20日の広島戦でもサヨナラ安打。シーズン2度は01年の赤星憲広以来22年ぶり。

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