巨人の上位浮上、そしてV奪回への鍵を握るのは、やはりあの男

2023年07月27日 08:00

野球

巨人の上位浮上、そしてV奪回への鍵を握るのは、やはりあの男
巨人・秋広 Photo By スポニチ
 まさに「進撃の巨人」だ。身長2メートルを誇る巨人・秋広優人内野手(20)が、オールスターを挟んで4試合連続本塁打をマークした。
 「狙って打ったホームランはない」という秋広。25日の阪神戦(甲子園)では一時勝ち越しとなる適時二塁打を放ったもののノーアーチに終わり、大谷翔平(現エンゼルス)の21歳10カ月を抜く、20歳10カ月での史上最年少での5戦連発はならなかった。それでも打率3割前後をキープし、今月中にも規定打席に到達する見込みだ。

 高卒1年目は1打席に立ったのみ。松井秀喜氏の背番号55を継承した2年目の昨季は1軍出場機会すらなかったが、3年目の今季、5月25日のDeNA(東京ドーム)戦で初めて3番に起用され、大ブレーク。交流戦では17安打のうち、長打は二塁打の1本のみだったが、7月に入り、本塁打を量産。2桁に乗せ、同じ高卒3年目に18本塁打を放った坂本の数字も視野に入ってきた。

 入団時の体重は95キロだったが2年目から師事した中田翔との合同自主トレで、徹底した食トレに励み、10キロほどの増量に成功。大久保打撃チーフコーチは「ゴジ(松井氏)が出てきた頃の体つきに似ている。(二人とも)頑固だし」と目尻を下げ、さらなるレベルアップに必要なことを問われると「もうこのままです」と言い切った。長いリーチを誇るが内角球への対応力もある。師匠の中田翔も「インサイドの真っすぐをさばけるのは天性のもの。オフからずっとインサイドアウトの練習をしてきて成果が出ている」と舌を巻く。

 過去、日本選手で身長2メートルを超えていたのは、のちにプロレスラーに転向し、一時代を築いた馬場正平(55~59年、巨人)のみ。チームは打線の軸である坂本、守護神の大勢が故障離脱中で4位に甘んじているが、秋広がさらなる成長を遂げれば、上位浮上、そして3年ぶりのV奪回も見えてくる。(記者コラム・花里 雄太)

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