「二塁セーフ」の判定 ありえない大音量が「アウトの音」をかき消したのか

2023年07月27日 05:29

野球

「二塁セーフ」の判定 ありえない大音量が「アウトの音」をかき消したのか
<慶応・横浜>9回、丸田の二ゴロで併殺を狙ったが判定はセーフとなり二塁塁審(右)に確認する横浜・金刺(撮影・会津 智海) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権神奈川大会決勝   慶応6―5横浜 ( 2023年7月26日    横浜 )】 【元NPB審判員・柳内記者の目】インターネット上でも話題となっている「二塁セーフ」の判定。2万7000人もの大観客が来場した状況でなければ異なる判定が下った可能性もある。
 審判員は目だけでなく音も重要な判定材料とする。併殺の際、二塁ベースカバーに入る内野手はベースをキックするように触塁し送球動作に移る。審判員が目だけで内野手の足とベースとの接地面を確認するのは困難。そのため足でベースをかすめた「チッ」という音を頼りにジャッジする。11年から6年間、NPB審判員を務めた記者も、何度もその音が判断材料となった。

 当該の二ゴロの瞬間、球場は大きな歓声と悲鳴が入り交じった。通常の高校野球ではありえない大音量が「アウトの音」を消したかもしれない。だとしたら、審判員は自らの目だけを信じるしかない。二塁審判員が一番近くで「見た」判定は、セーフだった。

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