ともに甲子園出場逃し…どん底救った生涯の友 チーム支えたマネジャー同士が聖地で再会

2023年08月10日 05:00

野球

ともに甲子園出場逃し…どん底救った生涯の友 チーム支えたマネジャー同士が聖地で再会
甲子園で観戦した東海大菅生(西東京)・山田梓乃マネジャー(左)、山梨学院・中沢日瑚マネジャー Photo By 提供写真
 【第105回全国高校野球選手権記念大会第4日 ( 2023年8月9日    甲子園 )】 【声援よ君に届け】<東海大菅生・山田梓乃マネジャー、山梨学院・中沢日瑚マネジャー>苦難は2つに分け、喜びは2倍にする。地方大会で敗れ、今夏で引退した東海大菅生(西東京)の山田梓乃(しの)マネジャー(3年)と、山梨学院の中沢日瑚(にこ)マネジャー(3年)が一塁側内野席で観戦。スタンドでは「大人になっても、支え合っていこうね」と固く約束した。
 2人はチームで学年唯一のマネジャーだった。1年時に練習試合で出会い友人に。以降、選手や後輩のマネジャーに相談できないことを打ち明け、心の支えにした。ともに出場した今春の選抜では、開会式でプラカードを掲げて選手を率いた。

 選抜で県勢初の甲子園大会優勝を果たした山梨学院は山梨大会準決勝で敗退。中沢マネジャーは「何をすればいいのか分からなくなった」と喪失感に襲われた。そんな時、声をかけたのは山田マネジャー。2人で決勝を観戦し、中沢マネジャーは「悔しい気持ちが“代表として頑張れ”になった」と感謝する。

 西東京の本命だった東海大菅生は5回戦で敗退。まさかの結果に山田マネジャーは泣き崩れた。甲子園開会式のテレビ中継を見るだけで涙が止まらなくなるほど引きずったが、中沢マネジャーと連絡を取って前向きになり「(甲子園に)行くっしょ!」と一致。神奈川から夜行バスに乗り込み、西東京代表の日大三の応援にやってきた。

 球児たちをサポートし、ともに青春を駆け抜けた日々。最高の思い出と、生涯の友を得た。2人は甲子園を去る時、もう一度、言い合った。「大人になっても、支え合っていこうね」(柳内 遼平)

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