阪神・中野 島田もチームも救った同点弾 岡田監督はうなった一発も本人ビックリ「狙っていない」

2023年08月10日 06:20

野球

阪神・中野 島田もチームも救った同点弾 岡田監督はうなった一発も本人ビックリ「狙っていない」
<巨・神> 7回、同点ソロを放ちナインに迎えられる中野(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神5-2巨人 ( 2023年8月9日    東京D )】 チームの、球場内の雰囲気が一変した。阪神・中野が、4月30日のヤクルト戦以来のアーチとなる同点2号ソロ。試合を振り出しに戻すだけでなく、完全に流れを引き寄せた。
 「塁に出ることだけを考えて打席に入っていた。自分自身も驚いていますけど、ああいう結果になって良かった」

 本人もビックリの一打だった。8回2死無走者の2ボール1ストらライクから巨人・鈴木康の4球目、内角スライダーをバットに乗せた打球は、右翼席へ着弾。三塁側から左翼席の半分までを埋め尽くし、どんちゃん騒ぎとなった虎党を横目に、ダイヤモンドを悠々と一周した。

 「狙っていないです。真っすぐ系を狙っていたのが、バットに(うまく)乗った」

 1点リードで迎えた直前の7回には2死から左翼・島田が飛球を落球。続く代打・中田翔の本塁打で逆転された直後の攻撃だった。「チームも嫌な流れでしたし、あのままズルズルいったら負けてしまう試合だった。雰囲気を変えられて良かった」。チームも救い、島田をも救った一振り。岡田監督も称賛の言葉を並べた。

 「(中野が)一番、ホームランの可能性がない選手だったかも分からないけど、千金のホームランだった。中野のホームランは大きかったなあ」

 チームの6連勝に大きく貢献した中野。野球界には古くから「日替わりでヒーローが出るチームは強い」との格言がある。本塁打とは無縁に近かった男の一撃は、この夜のヒーローに値した。(石崎 祥平)

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