慶応OBのヤクルト木沢 今に生きる「エンジョイベースボール」の教え

2023年08月17日 11:45

野球

慶応OBのヤクルト木沢 今に生きる「エンジョイベースボール」の教え
ヤクルト・木沢 Photo By スポニチ
 熱戦が続く夏の甲子園。16日に慶応(神奈川)が広陵(広島)を延長10回タイブレークの末に破り、08年以来15年ぶりのベスト8進出を果たした。プロにも多くの選手を輩出している伝統校。16年度卒のヤクルト・木沢もその一人だ。
 OBとして後輩の活躍は誇らしい。「慶応らしい野球を貫いたから神奈川大会を勝ち抜けたと思う。僕らは甲子園に出ていないので、偉そうなことは言えないですけれど、甲子園でもやってきたことはぶらさずに堂々とプレーしてほしいです」とエールを送る。

 慶応らしさと言えば、「エンジョイベースボール」の精神。木沢が2年時まで指揮を執った上田誠元監督には「胃液の出る緊張感を楽しめて、エンジョイベースボールだぞ」と説かれたという。「日頃から見えないところで泥臭くやれば、本番の緊張感も楽しめるレベルまでいけるはずだと。当時はどういうこと?という感じでしたけれど、今となって感じています」としみじみと語る。

 入団2年目の昨季に中継ぎでプロ初登板を果たした右腕。まさに“胃液が出るような緊張感”のマウンドを何度もくぐり抜けることで、首脳陣の信頼を高め55試合に登板。防御率2・94、8ホールド、中継ぎながらチームトップタイ9勝を挙げ、リーグ連覇に貢献した。

 高校時代の教えを胸に、今季も救援陣の一角として41試合に登板して、防御率3・20、2勝2敗17ホールド(16日現在)の成績を残しているタフネス右腕。慶応OBの阪神・山本や広島・矢崎ら現役NPB選手とともに打撃用手袋、サプリメント、ベースボールシャツを贈った。後輩たちが“胃液の出る緊張感”の末に頂点に立つ姿を楽しみにしている。(記者コラム・青森 正宣)

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