パ・リーグCS争いは大混戦 ロッテは今こそ力を結集して逆転進出を

2023年09月30日 08:00

野球

パ・リーグCS争いは大混戦 ロッテは今こそ力を結集して逆転進出を
ロッテ・吉井監督 Photo By スポニチ
 「TEAM26」。ロッテの公式ファンクラブの名称である。現在はコロナ下の影響で26人に拡大されているが、プロ野球のベンチ入りメンバーは本来25人。ファンを26番目の戦力と位置づけてのネーミングで試合時にはベンチに背番号26のユニホームが掲げられる。
 ロッテファンの応援はプロ野球ファンの間でも、とりわけ熱いとして知られ、ホームでの応援は迫力満点。敵地でも大声援を選手たちに届け、間違いなくチームにプラスになっている。ただ、チームスポーツである野球では、1+1が必ずしも2になるとは限らない。1+1が3にも4にもなることもあれば、逆にマイナスになってしまうことさえある。

 今季のロッテの前評判は決して高くはなかった。開幕は3連敗スタート。それでも4月を13年ぶりの首位で終え、7月下旬までオリックスと首位争いを演じた。ところが、8月は11勝15敗1分け、9月も6勝16敗と大失速(29日時点)。その理由の一つとして7月25日に佐々木朗が左脇腹肉離れで抹消されたことがある。先発投手の出番は週1度だけだが、そのマイナス1はチーム全体に想像以上に大きな影を落とした。

 今季就任した吉井監督は春季キャンプから「全員がキーマン」、「みんなで戦う」と言い続け、相手投手との相性や調子の良さなどを考慮して日替わりオーダーを組んできた。その中で日替わりのヒーローも生まれ、チームに勢いをもたらした。低迷を打破するため、球団は8月に打線の起爆剤として新外国人のブロッソーを獲得。すぐに日本の野球に対応できず、8月28日には出場選手登録を抹消されたが、2軍でも真面目に、ひたむきに練習に取り組んだ。徐々に日本の投手に対応できるようになった助っ人は発熱や体調不良による離脱者が相次ぐ中で存在感を増している。プラス1が、ようやく大きな効果を生もうとしている。

 最大13あった貯金はなくなり今や借金生活。順位もCS進出圏外の4位ではあるが、まだまだソフトバンク、楽天とは僅差で逆転進出のチャンスは残っている。離脱者も戻りつつある。今こそ力を結集する時だ。1+1を5にも10にもして、勝ち続ける姿を見たい。(記者コラム・大内 辰祐)

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