九産大2季連続優勝導いた楠本 右足首捻挫から復活快投「今日はひとりで投げ抜こうと思っていた」

2023年10月01日 06:00

野球

九産大2季連続優勝導いた楠本 右足首捻挫から復活快投「今日はひとりで投げ抜こうと思っていた」
<九産大・九共大>2季連続通算46回目のリーグ優勝を決めて喜ぶ九産大ナイン Photo By スポニチ
 【九州六大学野球1回戦   九産大3-1九産大 ( 2023年9月30日    福工大 )】 九産大が2位・九共大を3―1で下し、春に次いで2季連続リーグ優勝を決めた。優勝に王手を懸けていた九産大は先発した楠本宏武(4年)が6安打1失点に抑えきった。九産大は9勝0敗。九共大は3敗(6勝)となった。九産大の優勝はリーグ単独最多46度目。明治神宮大会出場を懸けて全九州大学選手権決勝トーナメント(10月31日)に挑む。
 最後は最速151キロの4年生エースが締めた。「今日はひとりで投げ抜こうと思っていた。その通りにできてよかった」。楠本は5回に長短打され完封こそ逃したが6安打1失点。スライダー、スプリットが効果的で7回以降はすべて3者凡退に抑えた。

 楠本にとっては復活快投でもあった。夏休み中に右足首を捻挫し前半は調整不足がたたった。長い回を投げられず開幕から3試合はいずれも5投手の継投で勝利。「これほど投手を代えたシーズンは珍しい」。大久保哲也監督も苦心の采配が続いたが、そんな苦境で大嶋(2勝)、日高(1勝)の2年生投手が成長して中盤までチームを支えた。

 それだけに「下級生が引っ張ってくれたので最後は4年が頑張ろうと思った」と楠本。中盤から調子を上げ、今季初の9回完投で3勝目を決めた。リーグ制覇の次は明治神宮大会出場が目標だ。春の全日本大学選手権では1回戦で中部大に2回3失点KOされた苦い思い出がある。「抜け球が多く制球を乱したのでフォームを見直した」。左肩の開きを防ぐため捕手のサインをのぞく姿勢から矯正しフォームを固めてきた。「神宮大会では春のようなひどい投球はしない。絶対抑える」。志望届を出したプロへ猛アピールするためにももう一度、全国舞台に立つ。(中島 泉)

<九共大>連勝して決定戦に持ち込んでの逆転優勝を狙ったが自滅した。先発・稲川が7四死球の独り相撲で適時打なしの3失点。それでもプロ志望の右腕・木村は2番手で2回2/3を無失点と好投し「開幕前に体調を崩したがやっと戻ってきた」。最終戦に勝てばリーグ2位での全九州大学選手権出場が決まる。「神宮は絶対出たい。しっかり調整して挑戦したい」と予選トーナメントからの逆転出場を見据えた。

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