【筑後鷹】福岡県有数の進学校、福岡高出身の秀才右腕・井崎燦志郎

2023年11月07日 06:00

野球

【筑後鷹】福岡県有数の進学校、福岡高出身の秀才右腕・井崎燦志郎
投球練習するソフトバンク・井崎燦志郎(撮影・中村 達也) Photo By スポニチ
 毎週ソフトバンクのファーム情報をお届けする「筑後鷹」。第53回は育成2年目の井崎燦志郎投手(19)にスポットを当てる。先月に宮崎県で開催されたフェニックス・リーグで2軍戦デビュー。自己最速タイの153キロの直球と落差あるフォークを披露し、小久保裕紀監督(52)をうならせた。福岡県有数の進学校、福岡高出身の秀才右腕は飛躍の秋を迎えている。
 10月30日に宮崎市のアイビースタジムで行われたみやざきフェニックス・リーグのDeNA戦。井崎は3回から2番手としてマウンドに上がり、2軍戦デビューを果たした。3回を投げて3安打2失点。収穫たっぷりの48球だった。

 「自分の思った通りの球で詰まらせることができた。結果(2失点)は悔しかったけれど、納得がいく球が投げられた。自信にもなったし、もっと頑張らないといけないとも思った」

 3回はいきなりクリーンアップとの対戦だったが、ドラフト1位新人・松尾を遊ゴロに打ち取った。さらに今季1軍でも戦力になった知野、蝦名の4、5番を2者連続空振り三振に斬った。4回も打者3人で片付ける堂々の投球を披露。1メートル87の長身から投げ下ろす直球は自己最速タイ153キロをマークし、落差のあるフォークも武器になった。

 3、4軍でしか登板機会がなかった井崎の投球を初めて見た小久保監督は「今日は井崎にびっくりした。あんな球を投げると思わなかった」と驚きの様子だった。さらに「若田部コーチの方から“どうしても彼に登板機会を”ということで2軍に来ていた。まだ高卒2年目でしょ?良かったと思う」と賛辞を贈った。

 ただ、課題もはっきりと見えた。投げたのは直球とフォークの2球種で、3イニング目の5回に3安打を浴びて2点を失った。「スライダーがあまり試合では使えない。まだバッターが振ってくれないような変化。精度を上げていきたい」と改善に取り組んでいく。

 小久保監督は「進学校出身なので期待が高いね。結構、大事なところなんで」と考える力にも期待を寄せている。母校の福岡高は県内有数の進学校で国公立大や難関私学に毎年多くの合格者を出している。頭脳明晰(めいせき)な右腕は「コントロールとか、変化球とか課題はまだまだいっぱいある。この登板を今年の秋、来年の春につなげたい」とさらなる成長を誓った。 (森 寛一)

 ◇井崎 燦志郎(いざき・さんしろう)2004年(平16)2月9日生まれ、福岡県出身の19歳。小4から野球を始める。福岡高では2年夏の代替大会福岡地区大会で優勝したが、甲子園出場はなし。21年ドラフトで育成3位指名を受けてソフトバンクに入団。今季はファーム非公式戦で25試合に登板し、6勝2敗、防御率3.05。1メートル87、84キロ。右投げ右打ち。

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