阪神・岡田監督 日本一連覇へ若虎鍛える!「当然、新しい力が必要よ。同じメンバーでは戦えないよ」

2023年11月07日 05:20

野球

阪神・岡田監督 日本一連覇へ若虎鍛える!「当然、新しい力が必要よ。同じメンバーでは戦えないよ」
インタビューに応じる阪神・岡田監督(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 阪神の岡田彰布監督(65)が日本一決定から一夜明けた6日、大阪市内の阪神電鉄本社でシーズン終了を報告した。杉山健博オーナー(64)から席上で託された球団史上初の日本一連覇を来季実現するためには、野手の新戦力の台頭が不可欠だと宣言。38年ぶり2度目の日本シリーズ制覇の余韻に浸ることなく、開催中の安芸秋季キャンプで若虎を鍛え上げる考えを示した。
 現状維持で勝てるほど、勝負の世界は甘くないということか。シーズン終了の報告をした席で、杉山オーナーから球団史上初の連覇を託された岡田監督は、来季実現するためにプラスアルファの力を求めた。

 「当然、新しい力が必要よ。同じメンバーでは戦えないよ。そこの上積みやな」

 日本一から一夜明け、ビールかけの余韻に浸ることなく危機感を口にした。今季を振り返れば、2位の広島に11・5ゲーム差をつける圧倒的な力で18年ぶりのリーグ制覇を果たし、日本シリーズでは昨年の王者オリックスを破った。20代の選手が多く戦力が充実しているように見えるが、指揮官の考えは違う。ドラフト1位で下村(青学大)を獲得したことで「投手は上積みできるかも分からないけど」と言いつつ、「やっぱり野手やな。野手で若いので、11月の安芸のキャンプで。何人か鍛えて1軍の戦力をつくらなあかんわな」と強化指令を出した。

 今季はほぼ固定メンバーで試合に臨んだだけにチームには準レギュラーや1・5軍クラスが多いのは確か。渡辺諒、小野寺、小幡、栄枝、前川、井上らを徹底的に鍛え上げることで、チーム内競争の激化や不動のレギュラーを脅かす選手の出現を期待している。その先に「膨らみのあるチームにできれば」と思い描く。

 その一方で「一番鍛えたいヤツが2人おらんけどな」と不満を漏らした。佐藤輝と森下だ。16日開幕の「アジアプロ野球チャンピオンシップ」に出場する日本代表メンバーに選ばれたため秋季キャンプに不参加。佐藤輝は昨秋も侍ジャパンに招集されたことで、自軍のキャンプには途中からの合流になり、思うように鍛えられなかった。どの競技でも存在する代表チームと所属チームというジレンマに、苦言を呈した。

 「今日もオーナーに言うたけどな、俺は別にアジア(を争う大会)でやる必要はないと思うけどな。もう(既に)アジアNo・1、世界一ちゃうの?もの凄く(大会が)多いやんか。現場を預かっている者としては、この11月が伸びる要素があるから、一番鍛えたいのよ。そういう意味では、(佐藤輝と森下の不在は)やっぱり痛いよな」

 FAでの補強については「眼中にない」と否定し、現有戦力の強化を基本線に置く考えを示した。手塩にかけて育て、常勝軍団をつくり上げる。(倉世古 洋平)

 〇…杉山オーナーは、FA補強の必要なしという岡田監督の考えに同調した。「全く同じですね。一人一人がまだまだという思いを多分、持っています」。個々の伸びしろに期待し「大事なことは、一人一人がレベルアップを図り、チーム力をさらに伸ばすこと。その結果、連覇を目指そうということ」と底上げを求めた。

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