熱狂的カブスファンは大谷翔平の「記念球」より8ドルのナチョス「本塁打球の価値なんて分からないよ」

2024年04月06日 08:57

野球

熱狂的カブスファンは大谷翔平の「記念球」より8ドルのナチョス「本塁打球の価値なんて分からないよ」
本塁打ボールを投げ返したジム・リッチさん Photo By スポニチ
 【ナ・リーグ   カブス9-7ドジャース ( 2024年4月5日    シカゴ )】 熱狂的カブスファンにとっては、価値高騰が見込まれる記念球よりナチョスの方が大事?ドジャースの大谷翔平投手(29)が5日(日本時間6日)、敵地・シカゴのリグリー・フィールドで自身初の本塁打を記録。右翼ポール際で本塁打球をキャッチした男性がグラウンドに投げ返すと、カブスファンからは大歓声が沸き起こった。
 大谷の本塁打球をグラウンドに投げ返した熱狂的カブスファンのジム・リッチさん(48)は「この球場では相手チームの本塁打はグラウンドに投げ返すのが伝統だ」と胸を張って言い切った。

 メジャーでは2番目に古い1914年開場の球場。ベーブ・ルースもブレーブス時代の1935年に本塁打を放ったことがある。大谷にとっては初めてのリグリー・フィールドでのプレーで、初めての本塁打。持ち続けていれば価値が高まった可能性もあるが、全く興味を示さなかった。

 それよりも、打球が球場内で購入したナチョスを直撃したことが悔しくてたまらない。「大谷の本塁打球の価値なんて分からないよ。僕のナチョスがいくらか知ってる?それだけは交換してほしいね。本塁打球は私たちのナチョスの上に落ちたんだ。だから(服に)タコスの汚れが付いています」と笑い飛ばす。

 価値高騰が見込まれるボールより、7.99ドル(約1211円)のナチョス。「俺は翔平のファンではなく、カブスのファンだからね」と「愛」はブレなかった。

 大谷は3日に本拠地ドジャースタジアムで移籍初アーチを放ったが、キャッチしたファンがサイン入りグッズと交換に応じた一方で、球団側の対応に不満を訴え、米メディアやファンの間で物議を醸していた。リッチさんは「ボールを巡る論争は聞いたことはありますが、それについては何も知りません。ニュースで聞いたこと以外にはね」と言う。そのうえで、投げ返したことに後悔があるかと問われ「いや、ないよ。私はここにいるカブスファン全員の1人だから」と即答だった。

 大谷について「翔平は素晴らしい。彼はリーグにとって素晴らしい選手。偉大です。野球界にとって素晴らしい選手」と称えるが「私はカブスファン。ファン歴は私の人生全てだ」と言うだけに、他球団の一選手という位置づけは変わらない。

 「今年のカブスは競争力があると思うし、楽しいシーズンになることを期待しているよ」。大谷に本塁打を打たれはしたが、チームは打撃戦を競り勝って5連勝。食べられなかったナチョスも、服についた汚れも関係ない。愛するチームの勝利だけがただただ嬉しかった。

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