広島・九里「何とか点を与えないようにと思って投げていた」 中日・柳と白熱投げ合いも今季初黒星

2024年04月06日 06:00

野球

広島・九里「何とか点を与えないようにと思って投げていた」 中日・柳と白熱投げ合いも今季初黒星
<広・中>8回無死二塁、細川の右前打と失策で二塁走者の田中(左)の生還を許した広島・九里 (撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島0ー1中日 ( 2024年4月5日    マツダ )】 広島は5日の中日戦で今季初の零敗を喫し、3連勝で止まった。先発した九里亜蓮投手(32)は6回まで無安打に封じ込め、8回の1失点も失策絡みで自責0。8回92球の力投は報われなかった。援護に恵まれず今季初黒星が付いても、今後に期待を抱かせる抜群の内容だった。
九里は力投が報われなかった。6回まで無安打に抑えるなど先発投手として申し分のない働き。8回に許した1点が最後まで響き、唇をかんだ。

 「先に点を与えてしまったので…。何とか点を与えないようにと思って投げていた。結果、チームも負けてしまいましたし、それだけです…」

 柳と白熱の投げ合い。8回は先頭の中田に左翼線二塁打を許し、無死二塁から細川の右前打に右翼手・田村の失策が絡んで先制点を奪われた。最少失点で踏ん張っても、味方の無援に泣いた。

 「どんどん(ストライク)ゾーンで勝負していく中で、(8回は)先頭打者にツーベースを打たれて、そこから粘り強くいけたらよかった…。反省するところは反省して、しっかり投げられるように準備したい」

 序盤から圧巻の投球だった。中田に死球を与えた2回は矢野の好守で細川を遊ゴロ併殺打に仕留めた。3回2死では柳の打球が右前へ。田村が素早く一塁へ送球して右ゴロに仕留めるなど、味方の守備にも救われた。

 6回を投げ終えて被安打0。「意識していなかった」と快挙への期待が高まる中でも頭は冷静だった。7回先頭の三好に中前へ打ち返されて初安打を許しても動じない。昨季対戦打率・500を許した苦手の大島を空振り三振に退けるなど、後続を断った。

 初めて開幕投手を務めた前回3月29日のDeNAでは新人の度会に同点被弾して7回3失点。勝敗は付かなかったが、チームの黒星発進に責任を痛感していた。「悔しい気持ちを持って、この1週間やってきた」。2度目の登板も好投実らず、また悔しい結末。新井監督は「開幕戦もナイスピッチングだったけど、それ以上にナイスピッチングだった。何とか勝ちを付けてあげたかった」と思いやった。新フォームで臨む11年目は2戦連続でクオリティースタート(6回以上、自責3以下)達成の滑り出し。まだ白星はなくても、進化に疑いはない。(長谷川 凡記)

 ○…昨季までの通算で九里(広)は中日戦通算14勝(8敗)、柳(中)は広島戦通算13勝(11敗)。両者ともカード別で最も勝ち星が多い球団との対戦だった。柳は今回で同14勝目。2人の先発での投げ合いは今回が10度目で、九里、柳ともに4勝4敗と全くの互角になった。

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