DeNA・中川颯 オリックス戦力外経て「恩返し」のプロ1勝!プロ初安打もマーク

2024年05月01日 05:30

野球

DeNA・中川颯 オリックス戦力外経て「恩返し」のプロ1勝!プロ初安打もマーク
<中・D>プロ初勝利を挙げた中川颯は、ウイニングボールを手に三浦監督(右)と記念撮影(撮影・椎名 航) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   DeNA2―1中日 ( 2024年4月30日    バンテリンD )】 DeNA・中川颯の手には2つの記念球が握られた。プロ初勝利&初安打。6回0/3を4安打1失点で「去年からしたら今の状況は考えられない。ベイスターズに恩返しできました」と目を輝かせた。
 4月4日の阪神戦以来となる、プロ2度目の先発のチャンスだった。下手投げから最速は130キロ前半。それでも特有のテンポと独特な球質でアウトを重ね、5回終了時で球数わずか43球。7回無死一、二塁で右前腕に違和感を訴え降板となったが「大事を取りました。大ごとではありません」と明るかった。打っては2回にプロ初安打の投前内野安打。こちらは「今後につながる」と胸を張った。

 オリックスでは肩のケガなどもあり3年間で登板は1試合止まり。昨オフに戦力外となり、地元でファンだったDeNAに拾われた。変則右腕として、先発に中継ぎとフル回転して4月を支えた。

 下手投げは、父・貴成さんが指導していた横浜市内の「小雀少年野球部」所属時から。小6時から個人トレーナーを務めている若林孝誌氏は「小学生なのにプロ野球選手のようだ」と当時から美しい投球フォームに感嘆したことを思い出していた。その後、横浜泉リトルシニアに進むと、約30人もの選手を若林氏に紹介した。「颯がいなかったら、現在に至るまで自分の指導もつながっていなかった」と逆に感謝する。

 記念球は両親に渡す。「つらいことが多かったが、1勝できた。優勝できるように頑張ります」。4年目でようやく挙げた勝ちどき、頼もしい背中を左翼席の「ハヤテコール」が後押ししていた。(大木 穂高)

 ◇中川 颯(なかがわ・はやて)1998年(平10)10月10日生まれ、横浜市出身の25歳。桐光学園では1年夏からベンチ入りも甲子園出場なし。立大では10勝をマークした。20年ドラフト4位でオリックス入団。22年オフに育成選手となり、昨季オフに戦力外通告。今季からDeNAに支配下選手として入団した。1メートル84、80キロ。右投げ左打ち。

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