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MLB 来年から収益でNBAに抜かれ3番手に 課題は伸び悩む全米中継のテレビ放映権料

2024年06月10日 12:04

野球

MLB 来年から収益でNBAに抜かれ3番手に 課題は伸び悩む全米中継のテレビ放映権料
MLBロゴ
 ネットサイト「ザ・スコア」のトラビス・ソーチック記者が、収益面で来年以降、MLBがNBAに抜かれ3番目になる事態について解説している。
 ウォール・ストリート・ジャーナルなどの報道によると、NBAはテレビ放映権に関して、76億ドル(約1兆1923億円)の11年契約をほぼ確保し、北米の4大プロスポーツリーグで、収益面でMLBを抜く。

 かつてMLBは北米のNo.1チームスポーツだったが、NFLがかなり前からトップの座を占め、今度はNBAが来季からMLBを抜き去る。NBAは新しい全米テレビ放映権だけでも、年間69億ドル(約1兆825億円)の収益で、一方のMLBの全米テレビ放映権は年間約19億ドル(約2981億円)にすぎない。

 NBAの新しいテレビ契約は、収益額が前回と比較してほぼ3倍になったが、MLBの最近のESPN、AppleTV、Peacockとの契約は伸びが停滞。Peacockとの契約は3000万ドル(約47億円)で、この春期限切れとなり、MLBはこの権利をRokuに1000万ドル(約15・7億円)で譲ることに同意した。

 MLBは長年地元のテレビ(RSN/地域スポーツネットワーク)からNBAよりも多額の収益を得てきたが、NBAの全国とローカルのテレビ放映権を合わせると野球を上回ることになる。加えて、ローカルのテレビネットワーク(RSN)は近年視聴者数が減少。ストリーミングサービスやデジタルメディアの台頭により、伝統的なケーブルテレビの需要が減少しているためで、球団のRSNからの収益も減少していく。

 今年、NBAは年間約110億ドル(1兆7258億円)の収益を上げ、MLBはその数字をわずかに上回っていたが、今後はNBAが抜き、大きくリードすることになる。

 MLB機構は今後はストリーミングやデジタルメディアからの収益を増やせるよう工夫していかなければならない。加えて全米規模の大手メディア企業から巨額のオファーを引き出すには、地域限定ではなく全国的なエンターテイメントを作り出す必要がある。大谷翔平やアーロン・ジャッジのような全米にアピールするスターの存在が重要だ。

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