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ソフトバンク・近藤が“王超え” 通算打率・308で歴代11位 同・301の王会長を“御前”で抜く

2024年06月10日 06:00

野球

ソフトバンク・近藤が“王超え” 通算打率・308で歴代11位 同・301の王会長を“御前”で抜く
<D・ソ>8回、近藤が内野安打を放つ(撮影・篠原 岳夫) Photo By スポニチ
 【交流戦   ソフトバンク5-8DeNA ( 2024年6月9日    横浜 )】 ソフトバンクの近藤健介外野手(30)が9日のDeNA戦で通算打率の規定となる4000打数に到達し、通算打率・308で歴代11位にランクインした。ビジターにもかかわらず、横浜スタジアムに観戦に訪れていた王貞治球団会長(84)は通算打率・301の23位。“御前試合”で“王超え”も果たした。9試合連続安打で打率・345はリーグ1位。チームの連勝は止まったが、背番号3は快音を響かせ続けると誓った。
 顔をしかめて悔しがった打席で、近藤は歴代の強打者が並ぶランキングに仲間入りした。4回、先頭の中飛で通算打率の規定4000打数に到達した。

 「いろんな人に支えてもらいました。ファイターズ時代も今も。(4000打数は)通過点。目標にしてきたわけでもないです」

 プロ13年目。8日の試合を終え、積み重ねた打数は3999だった。この日も不動の5番で出場し、初回2死一、二塁は四球。2打席目に打数が加わり、この日の3打数1安打で通算打率・308と歴代11位に入った。

 現役ではヤクルト・青木、チームメートの柳田に次ぐ3位。その柳田は右脚を負傷し、5月31日の広島戦で離脱した。主軸として責任は増した。「ギーさん(柳田)が抜けた分、点もなかなか入らないと思う。1、2点を取れるところで取るのが大事」。5点を追う8回先頭で遊撃内野安打。追撃の起点となる。柳田の離脱した試合からこれで9試合連続安打だ。不動の5番は奮闘を続けている。

 横浜スタジアムにはビジターでは珍しく、王貞治球団会長が観戦に訪れていた。近藤は世界のホームラン王が現役時代に刻んだ打率・301も超えた。ただ、相手は倍以上の通算9250打数。打席に立ってきた分母も実績も違う。「(王会長は)もっともっと打席に立っていらっしゃる。これからは技も体力も落ちていく。粘りながらやっていきたい」。30歳の近藤は謙虚にこの先を見据えた。

 もともとは右打ちで小学1年からティー打撃を楽しんでいた。父・義男さんとバッティングセンターに行った際「左で打ってみよっかな」。遊び感覚で左打者になった。当時、夢中になったのは巨人戦。「(高橋)由伸さんだったり、ジャイアンツをよく見てました」。同郷千葉出身の高橋は通算打率・291。道の途中だが、幼少期の憧れも超えた。

 連勝は2で止まった。小久保監督は「4番の満塁ホームランと5番の嘉智(筒香)の3ラン。ダブルで効きました。勝つのは無理」と苦笑いで相手の主軸を称えたが、鷹には近藤がいる。今季打率・345は両リーグトップ。「最近はイメージする打球も増えてきた。数字に表れているのはいいこと」。常に高みを目指している男が、引っ張っていく。 (井上 満夫)

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