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DeNA・石田裕 ソフトバンク・和田に勝った!プロ初登板初勝利 横浜出身ベイ党「信じられない」

2024年06月10日 05:30

野球

DeNA・石田裕 ソフトバンク・和田に勝った!プロ初登板初勝利 横浜出身ベイ党「信じられない」
<D・ソ>プロ初勝利を三浦監督(左)から祝福される石田裕(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【交流戦   DeNA8-5ソフトバンク ( 2024年6月9日    横浜 )】 初勝利ラッシュの流れに乗った。DeNAのドラフト5位右腕・石田裕太郎投手(22)が9日、ソフトバンク戦でプロ初登板初先発し5回5安打1失点で初勝利を挙げた。この日のオリックス・佐藤一磨投手(23)を含め今季プロ1勝目を挙げたのはこれが15人目で、3日間で5人目。連敗を「4」で止める、チームにとっても自身にとっても大きな1勝となった。
 試合終了直前のハマスタに雨が降った。石田裕の忘れられない1勝を祝う、歓喜のシャワーのようだった。雨の中でのハイタッチを終えた記念撮影では、三浦監督が傘を差し出しツーショットに収まった。「風邪ひいたら困るしね」と笑った指揮官に、ルーキーは恐縮するばかりだった。

 「目標にしていた舞台なので、まだちょっと信じられない。打って守ってくれた野手に感謝です」

 初回2死満塁となったが、柳町をフォークで一ゴロに抑えた。直後に中大の3学年先輩・牧が先制満塁弾。学生時代から仲がいいが、この日は「いつも試合前は、ふざけて声をかけてくるけど、今日は気を使ってくれたのかなくて。でもマウンドではメッチャ声をかけてくれた」とバットでの援護を受け波に乗った。最速149キロの直球とチェンジアップ、スライダーを駆使。5回を5安打1失点に抑えて、うれしい初白星を挙げた。

 横浜市出身で、家族そろってDeNAファン。子供の頃から通った本拠地で、初々しくデビューした。初回のマウンドに上がると内、外野陣に一礼。回を投げ終えるたびに、野手全員をハイタッチで迎え続けた。野球を始めた頃は投手ではなく野手で「少年野球時代はエラーが当たり前じゃないけど、ボクはそんなにいい野手ではなかったので」と今でも初心を忘れない。

 中大時代は巨人ドラフト1位の西舘と同学年。7投手がドラフト1位指名された「東都ドラ1セブン」は遠い存在だった。それでも自己流のトレーニングに励み、黙々と腕を振った。ドラフト指名が微妙だった中大4年の、最後のリーグ戦登板だった10月18日の東洋大戦で完封勝利。DeNA入りが決まると感涙した。

 5位に苦しむチームに現れた新星。石田裕は「これからチームが上がっていく力になる」と言い切った。(伊藤 幸男)

 ◇石田 裕太郎(いしだ・ゆうたろう)2002年(平14)1月22日生まれ、神奈川県出身の22歳。屏風浦小3年から野球を始め、静岡・静清では1年夏からベンチ入り。中大では2年秋の東都リーグで最優秀防御率を受賞。通算43試合で5勝7敗、防御率2.77。1メートル80、74キロ。右投げ右打ち。目標の選手はDeNA・山崎。

 《球団4年ぶり9人目》新人の石田裕(D)がソフトバンク戦、5年目の佐藤(オ)が巨人戦でそれぞれプロ初勝利。2投手が同日にプロ初勝利を挙げるのは前日の古謝(楽)、斎藤(オ)に続き2日連続で、今季プロ初勝利を挙げた投手は合計15人となった。そのうち新人は石田裕で6人目。初登板初先発初勝利は武内(西)、松本健(ヤ)に続く3人目でDeNAでは20年6月25日中日戦の坂本以来4年ぶり9人目。

 ▼DeNA・三浦監督 今のチーム状態の中で(石田)裕太郎のようなガムシャラに投げるのは大事なのかな。ルーキーですけど何か感じるものを与えてくれたのかな。

 ▼中大・清水達也監督(大学時代の恩師で、練習の合間にテレビ観戦)うれしいですね。大学時代も一回一回を全力で抑えるタイプ。今日も初回からそういうピッチングだった。牧も後輩が投げているからというわけではないが、よく打ってくれてうれしい。大学時代から練習が好きで一生懸命やる子。(同学年の巨人)西舘が注目される中でも、自分で考えたトレーニングとかをずっとやっていた。“早くから1軍に入れないと意味がないよ”と送り出したので、ここからローテーションに入っていってほしい。一歩スタートを切れたと思って、まだまだここから頑張ってほしいですね。

 ▼静清・長田仁志監督(石田裕の高校時代の恩師)おめでとう!高卒でプロ入りを希望していたけど、実は、裏では大学に行かせることは決めていた。でも初勝利も手にしたし遠回りではなかった。着実に力をつけたことは後輩たちのいいお手本になる。

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