25年後期朝ドラは「ばけばけ」 脚本はふじきみつ彦氏「光でも影でもない部分に光を当てる朝ドラ」

2024年06月12日 11:33

芸能

25年後期朝ドラは「ばけばけ」 脚本はふじきみつ彦氏「光でも影でもない部分に光を当てる朝ドラ」
NHK連続テレビ小説「ばけばけ」を手掛ける脚本家のふじきみつ彦氏 Photo By 提供写真
 NHKは12日、2025年度後期の連続テレビ小説(第113作)の詳細を発表した。タイトルは「ばけばけ」で、松江の没落士族の娘・小泉セツがモデルの物語となる。脚本はふじきみつ彦氏が手掛けるオリジナル。
 外国人の夫・ラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と共に、「怪談」を愛し、急速に西洋化が進む明治の日本の中で埋もれてきた名も無き人々の心の物語に光をあて、代弁者として語り紡いだ夫婦の物語となる。実在の人物をモデルとするが、大胆に再構成し、登場人物名や団体名などは一部改称してフィクションとして描く。現在放送中の「虎に翼」(ヒロイン・伊藤沙莉)、24年秋スタートの「おむすび」(ヒロイン・橋本環奈)、25年春スタートの「あんぱん」(ヒロイン・今田美桜)に続く第113作目の朝ドラとなる。

 脚本を担当するふじき氏は執筆にあたって「何も起きない物語を書いています。人生、光もあれば影もあると言いますが、人生って光でも影でもないところがほとんどだなぁというのが僕の実感です。キラキラしているわけではないけど影というほど暗くもない、取り立てて人に話すほどでもない他愛もない時間。そんな光でも影でもない部分に光を当てる朝ドラを書いてみたい。今回のモデルである小泉セツさんのことを知ってそういう考えに至りました」と思いをつづった。

 「セツさんは特別なことを成し遂げたりとてつもない夢を叶えたりした人ではありません。少し変わった、しかし何気ない日常を送った、言ってみれば普通の人かもしれません。だけど、だからこそ愛おしいのです。『夢は○○だけん!(島根言葉)』なんて一度も叫ばない朝ドラですが、好きになってもらえたら嬉しいです」と呼びかけた。

 ふじきは早稲田大学卒業後、広告代理店勤務を経てコント、小劇場の世界へ。シティボーイズライブ等でコントを書く一方、演劇では日本の不条理劇の第一人者・別役実氏に師事。その後、「みいつけた!」などEテレでテレビ脚本を書き始める。

 主な執筆作にはNHK「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」(第330回橋田賞受賞)、テレビ東京「デザイナー渋井直人の休日」「きょうの猫村さん」、WOWOW「撮休シリーズ」、映画「子供はわかってあげない」(沖田修一監督と共同脚本)、岡部たかし・岩谷健司の演劇ユニット「切実」、舞台「muro式」などがある。日常の些細な出来事を独特の笑いをまじえて描く会話劇が得意、と周りから言われる。

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