桂ざこばさん 怒り、泣き、関西人に愛された「ざこびっち」たかじんさんと絶縁から仲直りの過去も

2024年06月12日 18:00

芸能

桂ざこばさん 怒り、泣き、関西人に愛された「ざこびっち」たかじんさんと絶縁から仲直りの過去も
09年、会見に同席した桂ざこばさん(前列右)とやしきたかじんさん(同左) Photo By スポニチ
 落語家・桂ざこば(本名・関口弘=せきぐち・ひろむ)さんが12日午前3時14分、喘息のため自宅で亡くなった。76歳。大阪市出身。上方落語界の重鎮でありながら、「ざこびっち」の愛称で親しまれる愛すべき「人間力」の持ち主だった。
 落語に真摯に打ち込む一方で、テレビタレントとしても関西で不動の人気を誇っていた。ちまたのニュースに本音で怒りをぶちまけ、娘の話になると愛しさのあまり涙する。師匠・桂米朝さんの葬儀で号泣し、盟友・やしきたかじんさんの追悼番組でも感情が爆発した。

 後輩で事務所も違う女性芸人・なるみから「ざこびっち」のあだ名を付けられ、笑顔。多くの関西人は親しみを込めて「ざこびっち」と呼んだ。不器用で飾らないまっすぐな激情と愛きょうを併せ持つ魅力的な人だった。

 桂朝丸として日テレ系「テレビ三面記事 ウィークエンダー」のレポーター役でブレーク。88年に「ざこば」を襲名した。同年6月、たかじんさんが司会を務める番組の収録中、「待ち時間が長い」と腹を立て、たかじんさんと口論の末に途中退場する“事件”が勃発した。

 その後、絶縁状態だったが、93年に読売テレビ「たかじんnoばぁ~」にざこばさんが登場。事件を振り返りながらたかじんさんとまた激論を交わしたが、最後には「いろいろあったけど」と互いに握手で仲直りをアピールした。

 その後は数々の番組でたかじんさんと共演した。「ざこばはたかじんの(金魚の)フン」と誰かに書かれたのを見つけて憤慨。「気悪い。そやから君とは仕事しない。とりあえず来週から1本アレ降りるわ」と降板したこともあった。

 そんなことが言えるのも信頼関係があってこそ。気を遣わず本音でぶつかり合えるたかじんさんとの掛け合いは、関西のお茶の間で長く愛された。

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