エンゼルス・大谷 本塁打王&PO争いに暗雲…盟友トラウト左手首負傷で長期離脱の危機

2023年07月05日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 本塁打王&PO争いに暗雲…盟友トラウト左手首負傷で長期離脱の危機
<パドレス・エンゼルス>8回、左手首を痛めベンチに戻るトラウト(左)を心配そうに見つめる大谷(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 【インターリーグ   エンゼルス3―10パドレス ( 2023年7月3日    サンディエゴ )】 大敗以上の衝撃が走った。エンゼルスのマイク・トラウト外野手(31)が3日(日本時間4日)、パドレス戦の8回の打席でファウルを打った際に左手首を痛めて途中交代。精密検査の結果次第では、長期離脱する危機に直面した。9年ぶりのプレーオフ(PO)進出に加えて、本塁打争いでトップを快走中の大谷翔平投手(28)の今後にも、大きな影響を与えるアクシデントとなった。
 シャワーを浴びた後、Tシャツを着るのにもてこずった。トラウトは左手をうまく使えず、スニーカーを履くのも一苦労。痛めた左手首の状況を問われると涙目で「あまりいい感じはしない。ただの捻挫であることを祈る」と声を震わせた。敗戦のせいだけではない、重い静寂がクラブハウスを包んだ。

 「スイングした際に心地悪さを感じた。今までに感じたことがない痛み。異常なこと」

 アクシデントは6点を追う8回だった。先頭打者だったトラウトは、2球目をファウル。バットから離した左手を、腰に当てるようにして苦悶(くもん)の表情を浮かべた。フィル・ネビン監督、トレーナーがベンチから飛び出すも、トラウトはうつむきながらベンチ裏へ。カウント2ストライクから代打・モニアクが送られ、トラウトは打席を完了できないまま退いた。

 試合前には吉報が届いていた。6月に日本選手最多の15本塁打、最多タイの29打点をマークした大谷が、通算3度目となる月間MVPと、通算6度目の週間MVPを受賞。いずれも日本選手単独最多となった。9年ぶりの悲願のPO進出を目指すチームを、何とかワイルドカード争いにとどめている二刀流の活躍。最高のコンビである「トラウタニ」の一角、トラウトも18本塁打、44打点と順調だったが、今後に暗雲が垂れ込めてきた。

 長期離脱となればPO進出に加えて、大谷の本塁打王争いにも大きな痛手だ。トラウトが長期離脱した21年。大谷は前半戦で33本塁打も、トラウト不在の後半戦は15敬遠など勝負を避けられて13本塁打に終わり、初の本塁打王を逃した。今季もリーグトップの31本塁打は2位に7本差としているが、2年前と同じ状況に追い込まれる可能性が出てきた。

 この日、大谷はナ・リーグ投手部門で月間MVPとなった左腕スネルに抑えられるなど3打数無安打に終わった。ウルシェラ、ドゥルーリーらに続く野手の故障もあり、チームは最近15試合で5勝10敗と失速。最高の6月から正念場の7月となった。(柳原 直之)

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