危機救え!阪神・佐藤輝 “前倒し”緊急昇格 近本の骨折離脱で岡田監督決断「明日から来るよ」

2023年07月05日 05:15

野球

危機救え!阪神・佐藤輝 “前倒し”緊急昇格 近本の骨折離脱で岡田監督決断「明日から来るよ」
緊急昇格する佐藤輝(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神1ー9広島 ( 2023年7月4日    マツダ )】 首位の虎に大激震が走った。阪神・近本光司外野手(28)が4日、右肋骨の骨折で出場選手登録を抹消された。リーグトップの得点圏打率、得点など開幕から不動の1番としてチームをけん引してきたリードオフマンを欠いた打線は振るわず、敵地での広島戦に1―9で大敗。岡田彰布監督(65)は敗戦後、当初7日に昇格させる予定だった佐藤輝明外野手(24)を、5日から前倒しで合流させることを明言した。
 柱の一角を欠いた打線は最後まで機能しなかった。左腕・床田ら広島投手陣の前に、ノイジーのソロ1点のみ。7回2死一、二塁の好機では2安打と奮闘していた1番・中野が空振り三振に倒れた。リーグトップの得点圏打率・404、同44得点などを誇った背番号5の穴を、痛感せざるをえない敗戦だった。

 「今日(4日)、(相手は)左ピッチャーやからな。明日、あさっては右なわけやから。そら、分からん、打順は。いてるメンバーで打順は組まないけんのやから」

 岡田監督は、近本を欠いたことで、今後は対戦投手によって日替わり打線を組まざるをえない苦しい台所事情を吐露。この日は1番・中野、2番・木浪を置き、中堅には島田を配置。計9安打を放ったが、なかなか得点にはつながらなかった。8番に固定していた木浪ら下位打線で好機をつくり、好調の近本、中野が還す得点パターンも消滅。今後は大山、ノイジー、ミエセスら中軸を担う面々の働きがより重要になる。

 そこで指揮官は、中軸を任せられるもう一人の柱候補として、佐藤輝をきょう5日から昇格させることを明言した。「(佐藤輝は)明日から来るよ」

 打撃不振もあって6月25日に2軍降格。北陸での練習試合にも同行するなどファームで打席を重ねて復調を目指してきた。最短昇格は5日から可能だったが、岡田監督は当初、ビジター3連戦の2戦目ではなく、本拠地のカード初戦で区切りのいい7日ヤクルト戦(甲子園)からの1軍合流を示唆していた。だがチームに訪れた緊急事態に悠長なことは言っていられず、前倒しでの昇格を決断した。

 この夜、1軍広島戦と同時刻で行われたウエスタン・ソフトバンク戦(筑後)に「4番・三塁」で出場した佐藤輝は、2回に右越え3ランを放つなど3安打4打点と大暴れ。岡田監督も「試合前から来る(昇格する)の分かってるから、(佐藤輝は)張り切って3本打ったやんか」と言い残して、帰りのバスに乗り込んだ。

 2軍では練習試合を含む7試合で打率・407、1本塁打、5打点と結果を残した。あとは、本来の“職場”である1軍で、そのバットを振るうのみ。チームの危機にひんした今こそ、佐藤輝の真価が問われる。(遠藤 礼)

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