バウアー打ちで大砲開眼 オリックス・頓宮、5年目の初のタイトルへ必死

2023年07月14日 08:00

野球

バウアー打ちで大砲開眼 オリックス・頓宮、5年目の初のタイトルへ必死
オリックス・頓宮(中央) Photo By スポニチ
 オリックスの5年目・頓宮が充実のシーズンを過ごしている。今季は一塁のレギュラーを獲得し、13日現在で打率はリーグトップの・321をキープ。負傷離脱中の森の穴を埋める活躍で打線を引っ張り、ファン投票で初のオールスター出場も決めた。
 今季は波乱のスタートだった。開幕前の3月6日のWBC韓国代表との強化試合(京セラドーム)で右太もも裏を負傷。「右ハムストリングスの筋損傷」と診断され、開幕は2軍で迎えた。

 4月4日に1軍に昇格したが、今度は同12日の楽天戦(楽天モバイル)で頭部に死球を受け退場するアクシデント。それでも徐々に調子を上げ、5月は月間31安打を放ち、打率・369と急上昇。6月は29安打で打率・372、7本塁打、12打点とさらに加速し、初の月間MVPを獲得した。

 5月まではわずか1本塁打と打球が上がらなかったが、6月から甘い球を仕留める確率が上がり、9本塁打とアーチを量産。2年連続の2ケタ本塁打もクリアした。

 きっかけは6月9日のDeNA戦(京セラドーム)でバウアーから放ったソロ本塁打だった。4回、先頭でカウント1―1から高めのカーブを捉え、左中間に放り込んだ一発は、今までにない感覚だったという。

 「全然狙っていなかったが、体が勝手に反応した。それからいい感覚をつかめたかなと思う」

 翌10日に3安打を放つと11日には1試合2発の大暴れ。その後もコンスタントに本塁打が出るようになった。

 7月はやや苦戦しているが、4日の楽天戦(東京ドーム)では田中から初の満塁弾を含む2本塁打を放って勝利に導いた。

 過去4年間で1度もシーズンの規定打席に到達していないが、今季は中川圭の78試合に次ぐ70試合に出場。12日のロッテ戦(京セラドーム)では9回に今季初めてマスクもかぶった。

 「疲労はあるけど、そんなこと言ってたら他に譲ることになる。もちろんケガしないようにしなければいけないが、ケガするぐらいいきたいと思っている」

 つかんだ打撃の手応えも、レギュラーの座も手放すつもりはない。初タイトルへ向け、勝負の夏場も1試合、1打席、1球を必死に戦っていく覚悟だ。(記者コラム・中澤 智晴)

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