東筑“青野マジック”8強 好調打線あえて改造 西日本短大付を13点コールド撃破

2023年07月20日 04:00

野球

東筑“青野マジック”8強 好調打線あえて改造 西日本短大付を13点コールド撃破
<西日本短大府・東筑>優勝候補の西日本短大付を破り、校歌を聞く東筑ナイン     Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権福岡大会5回戦   東筑13―4西日本短大付 ( 2023年7月19日    久留米 )】 福岡大会は5回戦4試合が行われ、ノーシードの東筑は今春九州大会4強の西日本短大付を7回コールドで倒し、8強入りした。6番から5番に昇格した阿部堅真内野手(3年)が3安打3打点と打線改造が効いて16安打13得点。4試合38得点の強力打線で北筑に続きシード校を撃破し、2017年以来6年ぶり夏の甲子園へ突き進む。
 東筑を春夏通算4度、甲子園に導いている青野浩彦監督の“マジック”がさえ渡る。

 4回戦まで3試合25得点だった好調の打線をあえて、いじった。6番を打っていた好調の阿部を5番に昇格。ただ、これを本人には伝えていなかった。本人が知ったのは試合前のオーダー発表のアナウンスだ。「びっくりして、監督さんに確認しました」。サプライズだったが、2番を打っていたこともある男は「初球からどんどん、振って行こうと思った」と開き直った。

 3―0の2回2死満塁では右前適時打。5回2死一、三塁でも右中間へ2点二塁打など、3安打3打点でチームの大量13得点に貢献する。本来は2番を打っていたが、打撃不振で今大会は6番起用だったが、これで12打数8安打5打点の打率・667と覚醒し、東筑打線の核になった。

 阿部には兄がいる。その背中を追って東筑へ進んだ。5歳上の泰晟さんは17年夏、18年春に甲子園に出場した時のメンバー。応援に行った甲子園は「迫力がすごかった」と衝撃を覚えている。現在、折尾の非常勤講師で同校野球部を指導する兄には「頑張れよ」と言葉をもらうなど背中を押され、兄以来の聖地へあと3勝とした。

 「10点くらい取って勝たないと上には行けないと思っていた」と青野監督。すでに視線の先には飯塚、九州国際大付と秋と春の県大会で敗れた相手がいる。北筑に続くシード撃破だが、4試合38得点の強さにノーシードの“肩書”は不釣り合いだ。(福浦 健太郎)

おすすめテーマ

2023年07月20日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム