【球宴】ロッテ・朗希“大人の投球”全セ相手にガチ零封 オリックス・由伸と世界一侍リレー

2023年07月20日 05:30

野球

【球宴】ロッテ・朗希“大人の投球”全セ相手にガチ零封 オリックス・由伸と世界一侍リレー
 <全セ・全パ> 他球団のマスコットからも大人気の佐々木朗(撮影・大森 寛明) Photo By スポニチ
 【マイナビオールスターゲーム2023第1戦   全パ8ー1全セ ( 2023年7月19日    バンテリンD )】 「マイナビオールスターゲーム2023」は19日、バンテリンドームで第1戦が行われ、全パが8―1で完勝。先発した佐々木朗希投手(21=ロッテ)、2番手で2回に登板した山本由伸投手(24=オリックス)がともに1回無失点に抑えた。両者の継投は世界一を奪還した3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の準決勝メキシコ戦以来。剛腕の共演にファンは酔いしれた。
 米マイアミで列島に感動を届けたドラマ。3月のWBC準決勝のメキシコ戦を名古屋で再現した。極限状態を経験した佐々木朗と山本が再び継投した。ともに将来的なメジャー挑戦を見据える全パの剛腕。日本で最初で最後かもしれない夢のリレーだった。

 佐々木朗 WBC以来でしたね。あまりいい思い出はないですけど…。

 山本 投げ終わった後に気付きました。懐かしい気持ちになりましたね。

 まずは初回に先発の佐々木朗が「WBC仕様」の投球を見せる。自己最速165キロの右腕は「直球を狙っていると思ったので変化球を多めに」と打者を打ち取ることに専念。昨季の球宴では日本選手最速の162キロを記録したが、全18球で直球は8球で最速も161キロだった。先頭の中野をフォーク、秋山をスライダーで空振り三振。続くノイジーは中前打も、大山は三ゴロで1回1安打無失点だった。ファンは21年にビエイラ(巨人)がマークした163キロの球宴最速記録更新を期待していただけに「球場はしらけてましたけど…」と冗談を言うほど大人になった。

 今季、21歳は昨季よりも感情表現が豊かになった。WBCでは人知れず悔し涙を流している。準決勝のメキシコ戦で4回に痛恨の3ランを被弾した降板直後、ベンチ裏で座り込み、静かに泣いた。超一流選手たちと世界の頂点を目指した時間が、怪物右腕の内面に影響を及ぼしたのか。野球の、投球の楽しさを全身で表現している。

 佐々木朗が“兄貴分”として慕うのが山本。4月14日に初めて投げ合った際は、メジャー8球団のスカウトが視察した。メキシコ戦と同じ2番手で登板した山本は佐藤輝に二塁打を許したが、こちらも1回を無失点。「(継投を)ファンの方が喜んでくれたと思う。うれしい」と笑う。昨年は自身が2年連続投手4冠に輝いたが、今季ここまでは勝率、防御率、奪三振数でリーグトップを譲っている。互いに刺激を受け、高みを目指している。

 コロナ流行以前の2019年以来、4年ぶりに声出し応援が解禁された球宴。WBC以来の日本球界最高峰の夢リレーにファンは酔いしれた。「シーズン中はないことなので凄くうれしかった」と佐々木朗。大切な思い出を胸に、両者は後半戦へと向かう。(神田 佑)

 ≪仲良く放送席≫佐々木朗と山本は試合中にそろってテレビ中継にゲスト出演した。変化球について意見交換を行う仲で、佐々木朗は「カーブが凄いので僕も投げたい」と意欲。投手の主要4部門を争っており、山本も「徐々に近づいていけるように狙っていきます」と語った。佐々木朗は解説の松坂大輔氏と並び、平成と令和の“怪物”の夢の共演。山本から「ろーたん」というあだ名で呼ばれていたことを暴露された際は「恥ずかしいですね…」と苦笑いを浮かべた。

 ▽WBC準決勝 米マイアミの「ローンデポ・パーク」で行われたメキシコ戦に佐々木朗が先発。初回から160キロ超を連発で3回まで無失点も4回2死一、二塁からL・ウリアスに先制3ランを被弾。4回3失点で降板した。5回から2番手で山本が登板。こちらも3イニングを無失点に抑えたが吉田の3ランで追いついた直後の8回に連続二塁打で勝ち越しを許し降板。試合は9回に村上の逆転二塁打で侍ジャパンが劇的なサヨナラ勝利を飾った。

 ≪全パが4連勝 今日最多並ぶ?≫球宴第1戦は、全パが勝ち、21年の第2戦からは4連勝。対戦成績は全パの89勝80敗11分けとなった。なお、全パの球宴最多連勝は過去5度の5連勝となっており、今日の第2戦に勝てば最多タイとなるがどうか。

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