男子6人、スラックスの女子も合格 夏の甲子園大会「式典誘導係」 市立西宮高で発表

2023年07月20日 16:35

野球

男子6人、スラックスの女子も合格 夏の甲子園大会「式典誘導係」 市立西宮高で発表
今夏の甲子園大会「式典誘導係」に選ばれた市立西宮高の生徒だち。初めて男子6人(最前列)も選ばれた(20日、西宮市の同校玄関) ※男子生徒は(左から)山口陽大さん、三角颯さん、敦見亮哉さん、矢三蒼士さん、矢内拓人さん、黒本翔太さん Photo By スポニチ
 今夏の第105回全国高校野球選手権記念大会(8月6日開幕・甲子園球場)の開会式などで出場校のプラカードなどを持つ市立西宮高生徒の合格者が20日、発表となり、129人が選ばれた。昨年まで女子に限っていた規定を性別不問と改め、男子生徒も6人が選ばれた。
 男子は開会式で歴代優勝校の校旗を持つ5人と組み合わせ抽選会担当の1人。出場校プラカード担当はいなかった。

 水泳部員の三角颯さん(2年)は「高校野球が好きでやってみたいと思っていた。男子が少ないので緊張すると思うし、ちょっとコワイけど、しっかり務めたい」と話した。三角さんから誘われて応募した敦見亮哉さん(2年)は中学校まで野球部で二塁手、高校では「体が小さく、野球部はハードそうだった」とソフトテニス部に入った。「男子も募集と聞いて、はじめはそんな気もなかったが、(三角さんに)誘われて、最終日に決めた。今年しかないチャンスだったので」勇気を出しての応募だった。

 矢内拓人さん(2年)も「けっこうコワかった」とハンドボール部の仲間と一緒に応募した。高校野球が好きで、甲子園球場にもよく観に行っていた。

 男子で唯一の1年生、黒本翔太さんも高校野球が好きだった。吹奏楽部で、今夏はまだできていないが、スタンドでの応援にも積極的だ。「入学前から男子もできたらいいのに、と思っていた。せっかくなので、甲子園で胸を張って歩きます」

 同校では今年4月から制服規定が変わり、女子もスラックス着用が許可された。スラックス姿だった自治会長の戸井陽菜さん(2年)は男子も解禁について「私は元から男女関係なくやれればいいのにと思っていたので、良かったなと思います」と話した。本番でもスラックスで歩くかどうか迷っている。「スカートをいいな、と思っている人がいるのは確かですが、今後の人のことを考えて、スラックスで出た方がいいかなと思います」

 同校は甲子園球場の地元で、1949(昭和24)年の第31回大会から女子生徒がプラカードなど「式典誘導係」を務めてきた。今年は1、2年生を対象に今月11、12日に選考会を実施。計243人(うち男子22人)の応募があった。

 1997年から選考や指導を行う保健体育科の青石尚子教諭は「従来通りの基準で選考した。主役はあくまで選手たちで、うちの生徒はお手伝いさせていただく。これまで通り、しっかり務めたい」と話した。

 合格者の内訳は代表校・前年度優勝校のプラカード50人、国旗・大会旗11人、抽選会4人、歴代優勝校校旗64人。8月に同校グラウンドで練習し、本番に臨む。 (内田 雅也)

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