【球宴独占手記】阪神・中野 待望初安打に「楽しんでプレーできた」 二塁手転向1年目の選出に感謝

2023年07月20日 05:15

野球

【球宴独占手記】阪神・中野 待望初安打に「楽しんでプレーできた」 二塁手転向1年目の選出に感謝
<全セ・全パ>6回、阪神・中野は右前打を放つ(撮影・須田 麻祐子) Photo By スポニチ
 【マイナビオールスターゲーム2023第1戦   全セ1―8全パ ( 2023年7月19日    バンテリンD )】 3年連続で出場した阪神・中野拓夢内野手(27)は全セの1番で出場し、3打数1安打で球宴通算10打席目で待望の初安打をマークした。広島・菊池、DeNA牧ら、名だたるメンバーを抑え、ファン投票1位で二塁手として初選出された夢舞台。本紙に独占手記を寄せ、今年から取り組む新しいポジションへの思い、球宴の思い出、二遊間を組む木浪とシーズン中に見せる“ヒソヒソ話”の内容などを明かした。
 今までとは違って、お客さんもたくさん入って、凄い楽しい雰囲気の中でプレーすることができました。選出されたからには「楽しもう」と思っていたので、その通りにできました。6回にはヒットを打つこともできました。過去2年、いい成績を残せていなかったので、打つことができて本当に良かったです。

 セ・リーグのセカンドは本当に凄い人たちがそろっているので、その中でファン投票の1位で選んでいただけたことは、凄くうれしく思います。ホームランを打ったりだとか、菊池さん(広島)みたいな凄い守備力があるわけでもない。本当に自分が1位でいいのかな…って気持ちもありました。セカンドに転向して1年目で、ここまでうまくいくとも思っていなかったです。

 幼い頃は新庄(剛志)さんのホームスチールだったり藤川(球児)さんとカブレラの対決だったり。それこそ近本(光司)さんがサイクル安打を記録した試合など、伝説のシーンも数多く見てきました。楽しみながら野球をやっている姿を見せられれば、子供たちが「野球って楽しいのかな」と思ってくれることもあると思います。普段とは違う姿を見ていただけたらいいかなと思ってプレーをしました。

 二遊間のコンビを組む木浪さんとは、お互いの意思疎通というか、ある程度は木浪さんの考えていることが分かってきたな…と。円熟味は日に日に増していると思います。どういう会話をするにしても、ある程度2人の意見が合っているというか。「こういうバッターはこういう傾向が多いから。じゃあこういうふうに守ろう」とか、試合中でも常に会話をしています。バッターの反応を見ながら、少し引っ張り傾向があるなという場合は、自分が一塁側に寄る時に木浪さんに「寄りますよ」と声をかけたり、逆に2ストライク後に、左バッターで粘り強いファウルを打っているバッターとかなら、木浪さんが「三遊間に寄るわ」と言ってくれるので、自分も少しセンターに寄ったりする。そういう細かいところの会話は、しっかりできているかなと思います。

 もちろん最後までやらないといけないと思いますし、前半戦が良かっただけで終わりたくはない。シーズンを終えた後に、本当に今年の二遊間は良かったなと思っていただけるように。そのためにも、後半戦もしっかりと守り抜いていくというところが大事。前半戦と何かを変えるというよりは、今のまましっかりとコミュニケーションを取っていきながら、いいコンビネーションでいければいいかなと思ってます。

 最後に、優勝争いを勝ち抜くポイントは、やはり守りだと思います。あまり他のチームを意識した中で試合はしたくない。やはり他のチームの勝敗を意識しながら野球をしてしまうと、どうしても集中できない部分もあります。自分たちの野球を普通にできれば大丈夫だと思っています。目の前の試合を勝ち抜くことだけを考えて、後半戦をやっていきたいなと思っています。みんなと喜びを分かち合えるように頑張ります。(阪神タイガース内野手)

 <球宴出場3年目、10打席目初安打>○…3年連続3度目の球宴出場で待望の初安打を記録した。初回は佐々木朗に空振り三振、3回は田中将に遊直に抑えられて迎えた6回の第3打席。先頭打者で、山崎颯が投じた2球目の119キロナックルカーブを右前に運んだ。過去2年間の夢舞台では6打数無安打1四球。10打席目での快音だった。2回には、左翼手のノイジーとのホットラインで、二塁打を狙った近藤を二塁でアウト。2戦目に狙うのは、球宴初盗塁だ。

おすすめテーマ

2023年07月20日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム