桐蔭、2年連続の決勝進出ならず 自慢の守備も乱れて敗戦 「夏に強い」伝統は守った

2023年07月26日 18:34

野球

桐蔭、2年連続の決勝進出ならず 自慢の守備も乱れて敗戦 「夏に強い」伝統は守った
<桐蔭・和歌山北>敗戦後、相手の校歌を聞く桐蔭の選手たち Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権和歌山大会 準決勝   桐蔭2―8和歌山北 ( 2023年7月26日    紀三井寺 )】 敗戦後のロッカールームから、選手たちのすすり泣く声が聞こえてきた。矢野健太郎監督(33)の「よくやったよ」と慰めていた。
 「大会前のことを思えば、1つ勝てるかどうかというチームだったと思う。それがベスト4だ。いいチームになったなあ。全員がよくがんばった結晶だよ」

 いっそうの涙声が漏れてきた。

 昨年夏は決勝に進出し智弁和歌山に7回まで1―2と接戦を演じた。だが新チームは投攻守すべての点で旧チームより劣っていた。メンバーで残ったのは主将で3番を打つ永岡里基(3年)と内野手だった神崎優迅(2年)だけだった。

 昨年の新人戦は初戦敗退。秋季大会も1次予選敗退。今春も初戦敗退。矢野監督は「本当に弱いチームでしたが夏前から状態が上がってきていた」と臨んだ大会だった。

 試合は序盤から思わぬ展開だった。先発・白川大晴(2年)が1、2回にそれぞれ適時二塁打を浴び失点。3回はけん制で誘い出した二塁走者を挟撃プレーのミスがあって生かし1死三塁。犠飛で2点目を失った。

 「先に点を取られ、流れを持っていかれた後、あの3点目が痛かった」

 相手・和歌山北の辻本仁嗣監督が「桐蔭は守備が堅い」と言っていた自慢の守りが乱れ、苦しい展開となった。

 「ここまで3年生がよく頑張った。高野山戦ではしんどい展開のなか、勝ち切れた。本当にいいチームになりました」

 智弁和歌山を倒して勢いに乗る高野山とは3回戦で対戦(22日)。3点ビハインドを盛り返し、9回裏にサヨナラ勝ちしていた。

 旧制・和歌山中時代に春夏3度の全国優勝、通算36度の全国大会出場の伝統校。和歌山では古くから「夏に強い桐蔭」が定説となっていた。毎年、最後の追い込みとなる6月の練習でチーム力を上げてくる。今年のチームもそんな伝統を引き継いでいた。(内田 雅也)

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