最優秀防御率のタイトル確実な明大・蒔田は天然男!監督が横にいても…、同僚見て丸刈り

2023年10月24日 10:42

野球

最優秀防御率のタイトル確実な明大・蒔田は天然男!監督が横にいても…、同僚見て丸刈り
明大・蒔田 Photo By スポニチ
 23日の法大3回戦で2イニングを無失点に抑え、防御率を0・68に上げたドラフト候補明大・蒔田稔(4年=九州学院)が最優秀防御率のタイトルを確実にした。逆転の可能性のある早慶の投手が2試合を完封(9イニング)しても抜けないためだ。
 2イニング目となった8回2死二塁、適時打が出れば防御率を下げるピンチに浜岡を三振に仕留め「もう気持ちで抑えました」とガッツポーズを作った。

 この男の周囲は笑いが絶えない。法大1回戦に先発して6回を零封、試合後の会見に臨むと田中武宏監督が横にいるのに「実は1回戦の先発を言われたのが遅いんですよ。ボクは日曜日(2回戦)の先発を想定してルーティンをこなしていたら、木曜日の夜に1回戦の先発を言われたんです。それならもっと前に言ってほしかった。ちょっと調整が狂っちゃいました」と話し始めた。報道陣から「それって監督への文句なの?」と聞かれ「そうっすネ。間接的に言ってみました」と話して田中監督は苦笑い、報道陣は大爆笑だった。

 春の優勝後には、突然丸刈りに。「どうした?悪さでもしたか?」との声も上がった。実は同僚が祝勝会で飲み過ぎて酔っ払ってしまい反省から丸刈りに。それを見た蒔田も「じゃあボクも」と丸刈りにしたという。

 8月に長野で行われた夏季キャンプから戻った蒔田に「投げ込みはできたの?」と聞けば「あまりに暑くて投げ込んだら頭がクラクラしてきちゃって。だから毎日50球投げ込んできました!」と胸を張った。「50球は投げ込みとは言わないだろう」と突っ込みを入れてたくなる天然ぶり。田中監督がよく言うのが「蒔田は投げさせてください!と訴えるんですよ。急にシート打撃に登板したり、ボクの前をうろちょろしたり。しょうがないから投げさせました」というやりとりが何回もあった。

 部員全員の意見は「性格はプロ向き」。しかし面白いだけではない。「村田とのエース背番(11)争いに敗れ、村田が活躍しているときに悔しい思いで練習してきた。それが生きたと思う」と隠れた努力が実った感じだ。

 140キロ後半のストレートにタテ気味のスライダーがいいアクセントになり変化球も多彩。制球力もあり、なにより打者に向かう強い気持ちがウリだ。プロ志望届を提出して26日のドラフトを待つ蒔田。吉報が届くのを東京・府中市の島岡寮で待っている。


 <最優秀防御率メモ>05年から制定されたタイトル。蒔田が獲得すれば明大では16年春の柳裕也(中日)以来7度目、6人目。野村祐輔(広島)が08年秋、10年秋と2度獲得している。現在、明大で投手を指導する西嶋一記コーチは09年秋に1・13で獲得している。

 <隠しマイク候補>プロ野球の面白い談話を拾うコーナー「スポニチ隠しマイク」。昨年はDeNA三浦大輔監督が隠しマイク大賞に選ばれた。蒔田がプロ入りすれば一気に常連で登場しそうだ。
  

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