阪神・森下 最高の侍デビュー!!3番でV弾「自分のスイングができた」

2023年11月17日 05:15

野球

阪神・森下 最高の侍デビュー!!3番でV弾「自分のスイングができた」
<台湾・日本>7回、ソロ本塁打を放つ森下 (撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 【アジアプロ野球チャンピオンシップ2023第1戦   日本4―0台湾 ( 2023年11月16日    東京D )】 「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」は16日に東京ドームで開幕し、侍ジャパンの森下翔太外野手(23=阪神)が7回に先制で決勝の左越え本塁打を放ち、プロでの国際大会デビューを華々しく飾った。井端弘和監督(48)の初陣として予選リーグ初戦で台湾と対戦し、3番起用に応える2安打。17年大会に続く2連覇へ向けて白星発進を呼んだ。
 大舞台になればなるほど力を発揮するのが、森下だ。会心の先制弾で嫌な流れを振り払った。

 「相手もいいピッチャーだったので、まずは塁に出ることを意識した。自分のスイングができた」

 0―0で迎えた7回だ。無死一塁が盗塁失敗で1死無走者に変わった直後の2球目を強振。6回1死まで完全投球を許し、台湾で「火球男」の異名を取る同じ00年生まれの古林睿煬(グーリン・ルェヤン)の150キロを左翼席へ一直線にはじき返した。やっと歓喜が渦巻いた東京ドームでダイヤモンドを一周。「相手投手がスゴく良くて、流れを変える一本が大切だと思っていた。それが自分で良かった」と安堵(あんど)した。

 日の丸で味わった悔しさを日の丸で晴らした。中大1年時に出場した日米大学野球では4試合で11打数無安打に終わり、背番号23を背負った大学4年時のハーレムベースボールウイークでは大会直前に右手首を骨折。オランダで開催された大会には志願で同行し、出場はなくサポート役に徹した。

 プロでは初の代表入り。阪神でつける1番を同学年の藤原に譲り、迷わず23番を選んだのは1年前の無念があったからだ。侍初安打を豪快な本塁打で飾り、「大学の時から、このユニホームで一本も打てていなかったので良かった。特別な一本になった」と充実感がにじんだ。

 井端監督は改めて“お祭り男”ぶりを絶賛した。「阪神でも3番で、こういう時に打点を挙げてくれる」。フレッシュ球宴では3安打3打点でMVPを獲得し、日本シリーズでも新人記録を更新する7打点で優秀選手賞。「素晴らしい。短期決戦に近いところでも活躍してくれる。迷わず3番のイメージ」と絶大な信頼を寄せた3番起用だったことを明かした。

 9回1死では右前打で追加点の口火を切り、終わってみれば、10安打4得点の快勝を呼んだ。「全力でやるだけ。このまま終わってはいけない。明日(17日)もしっかり勝って、トップ通過できるように」。堂々の勇姿で若き侍に勇気を与えた。(石崎 祥平)

 ○…森下(神)が7回に先制のソロ。侍ジャパンでは12日、広島との練習試合6回のソロに続く2本目で、国際大会では初アーチ。阪神選手の侍ジャパン国際大会本塁打は13年3月10日、鳥谷敬が第3回WBCの2次ラウンド、オランダ戦で初回先頭打者弾を打って以来10年ぶり。侍ジャパンが常設となった12年以降で2本目。08年の北京五輪では新井貴浩が1次リーグ韓国戦で先制2ランを打った。

 ○…新人選手による日本代表国際試合での本塁打は、01年W杯オーストラリア戦での阿部慎之助(巨)や02年アジア大会で3本塁打した喜田剛(神)らがいる。

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