【センバツ 注目ポイント】どうなる?飛ばない新金属バット導入 5年ぶりに甲子園練習再開

2024年03月08日 10:07

野球

【センバツ 注目ポイント】どうなる?飛ばない新金属バット導入 5年ぶりに甲子園練習再開
<第96回選抜高校野球大会抽選会> 組み合わせが決まる第96回選抜高校野球大会 (撮影・亀井 直樹) Photo By スポニチ
 第97回選抜高校野球大会(18日から13日間、甲子園)の組み合わせ抽選会が8日、毎日新聞大阪本社で行われ、1回戦の対戦カードが決まった。
 開幕戦は八戸学院光星(青森)と関東第一(東京)の顔合わせ。初日の第2試合では21世紀枠で出場の田辺(和歌山)と、昨秋明治神宮大会を制して今大会優勝候補に挙がる星稜(石川)が対戦する。1月の能登半島地震でキャンパスが甚大な被害を受けた日本航空石川は初戦で常総学院(茨城)との対戦が決まった。選手宣誓は青森山田の橋場公祐主将が務めることになった。

 今年8月に100周年を迎える甲子園。今大会では出場校が大会前に甲子園球場で行う「甲子園練習」が5年ぶりに復帰する。新型コロナ感染拡大防止の観点から、大会中止となった20年以降は実施を見送っていた。昨夏は大会前に出場校が約15分間グラウンドに入れる見学会が行われたが、練習実施は行わなかった。

 昨年から人数制限のなくなった応援では、大会初戦の応援を対象とした「応援団賞」も5年ぶりに復活することが決定。本格的にコロナ禍以前の姿が戻ってくることで、より白熱した戦いに期待がかかる。

 また、今大会から低反発の新基準金属バットが導入となり本塁打数の減少が予想される。従来のバットより約10メートル飛ばなくなるといわれる新基準バット。最大直径がこれまでの67ミリ未満から64ミリ未満と3ミリ細く、打球部の素材がこれまでの3ミリから4ミリ以上と厚くなる。日本高野連の実験数値では平均打球速度が6・3キロ低下するとされ、飛距離では10メートルほど減るとの見解がある。

 最大目的は主に投手の事故防止。19年夏の甲子園で、打球が岡山学芸館の投手の顔面に直撃して頬骨を骨折するなど、近年の打撃技術の向上とともに守備側のケガへの懸念は増していた。73年に登場し甲子園大会では74年から使用が認められた金属バット。01年に重さ900グラム以上、最大径67ミリ未満の基準が設定されたが、今回の低反発化は導入以降最大の変革となる。

 これにより、昨年、花巻東(岩手)の佐々木麟太郎がつくった、歴代最多とされる高校通算140本塁打の更新は極めて困難になるとの見方もある。一方で、公立校と私立校の差が出にくくなるという考えもある。投手の攻め方、打撃スタイル、守備位置など各校の「新基準対策」に注目が集まる。

 <大会展望> 明治神宮大会を制した星稜(石川)の他にも各地区に優勝を狙える有力校が分散している。東北大会準優勝の八戸学院光星(青森)は昨夏の甲子園で経験を積んだ洗平比呂(2年)、岡本琉奨(2年)のドラフト候補左腕2人が軸。東京王者の関東第一も右腕・坂井遼(2年)、左腕・畠中鉄心(2年)とタイプの異なる好投手2人をそろえた。大阪桐蔭は昨秋、守備力に課題を残したものの長距離砲・ラマル・ギービン・ラタナヤケ(2年)、最速154キロ右腕・平嶋桂知(2年)ら大会No.1の戦力を備える。

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