明豊 サヨナラ発進で甲子園春夏通算20勝!殊勲の石田「優勝する気持ちで」

2024年03月20日 06:00

野球

明豊 サヨナラ発進で甲子園春夏通算20勝!殊勲の石田「優勝する気持ちで」
<明豊・敦賀気比>9回、明豊・石田がサヨナラとなる適時打を放ち木村(背番8)が生還し喜ぶ明豊ナイン(撮影・大城 有生希) Photo By スポニチ
 【第96回選抜高校野球大会第2日第2試合   明豊1―0敦賀気比 ( 2024年3月19日    甲子園 )】 0―0の9回2死一、二塁。強烈な打球を二塁手が弾いて右前にボールが転がると、明豊の4番・石田智能(ともよし、3年)は「間を抜ければ1点が入る」と勝利を確信した。期待通り、50メートル5秒9の快足を誇る二走の木村留偉(3年)は、球場の歓声を聞いて加速。捕手が少しバックネット方向へ引いたのが見えたといい、「(フェアゾーン寄りに)足からの方が早いと思って」と優れた状況判断でタッチを交わし、歓喜をもたらした。
 殊勲の石田は高校球児の聖地、甲子園のパワーを実感した。昨夏の出場時、初戦の北海戦で2点三塁打を放った。この日も2四球にサヨナラ打と勝負強さを発揮し、「(観客席に)人がいっぱいいるので、集中力が高まっている。ボールがよく見えていいイメージが凄くできる」と笑みを浮かべた。

 背番号3ながら捕手。昨秋に川崎絢平監督から大学進学を目指すにあたって「打てる捕手の方がニーズがあるのでは」と助言され、一塁から高1時以来の捕手に回帰。冬場はウエイトトレーニングと授業の合間のおにぎりを欠かさず体重は5キロ増の75キロ。ベンチプレスは20キロ増の92・5キロを持てるまでパワーアップ。「自分の中で手応えを感じています。スローイングも改善されてきたかな」と照れ笑い。好きな言葉「努力の上に花が咲く」を大一番で体現した。

 21年準V時は初戦で東播磨に延長11回、10―9でサヨナラ勝ちして勢いに乗った。同じ劇勝スタートでチームも春夏通算20勝と、吉兆ムードが漂う。石田は「春のセンバツ優勝する気持ちでやってきた。次はバッター陣が助けられるように」と背中を追いかける。(杉浦 友樹)

おすすめテーマ

2024年03月20日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム