【センバツ】「迷ったら終わり…」のジャッジで即断 前坂球審の光るジャッジ

2024年03月20日 10:30

野球

【センバツ】「迷ったら終わり…」のジャッジで即断 前坂球審の光るジャッジ
<別海・創志学園>前坂球審(撮影・大城 有生希) Photo By スポニチ
 【第96回選抜高校野球大会第3日第1試合1回戦   別海―創志学園 ( 2024年3月20日    甲子園 )】 【光る君の光ジャッジ】スポニチ紙面では今大会から取材班が選抜での好プレーを紹介する「光る君の光(こう)プレー」が掲載されている。ネット版のスポニチアネックスでは選抜甲子園を担当する審判員のファインジャッジを紹介する「光る君の光(こう)ジャッジ」を始動。元NPB審判員でアマチュア野球担当記者の柳内遼平記者(33)が紹介する。
 ジャッジを下すことにおいて「迷わない」ことは重要だ。判定を下す審判員の内心は、そのジェスチャーや発声といった態度に必ず表れる。迷うことなく自信を持って下せた判定には自ずと説得力が出るし、何より判定精度も高くなる。

 大会第3日第1試合、創志学園―別海の試合で「光るジャッジ」があった。4回の別海の攻撃。2死一、二塁の初球の投球に対し、打者はハーフスイング。投球は打者に当たった後、バックネット側に転がり2走者はそれぞれ進塁した。ここで前坂球審は迷うことなく打者に「スイング!」を宣告。そして「タイム!」とし、進塁していた走者を一塁と二塁に戻した。

 投球は打者に当たれば「ボールデッド」。つまりタイムの状態となる。順序としては打者が先に空振りしてから、その後に投球が打者に当たった。よって空振りまでのプレーが有効で、その後はタイムの状態となるため走者の進塁はできない。記述すると長くなるこの野球規則を前坂球審は間髪いれずにジャッジ。混乱を招くことなく適切な処置をした。

 ネット裏の記者席から見ていた記者は「ナイスジャッジ!」と独り言。何もなかったように流れていったプレーだが、ピカピカに「光って」いた。(アマチュア野球担当・柳内 遼平)

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