【センバツ】 誤審回避の「粘り腰」ジャッジ 山梨学院のスクイズで同一塁に2走者 

2024年03月20日 15:32

野球

【センバツ】 誤審回避の「粘り腰」ジャッジ 山梨学院のスクイズで同一塁に2走者 
<センバツ第3日目 山梨学院・京都外大西>三浦徹三塁塁審((撮影・大城 有生希) Photo By スポニチ
 【第96回選抜高校野球大会第3日第2試合1回戦   山梨学院―京都外大西 ( 2024年3月20日    甲子園 )】 【光る君の光ジャッジ】スポニチ紙面では今大会から取材班が選抜での好プレーを紹介する「光る君の光(こう)プレー」が掲載されている。ネット版のスポニチアネックスでは選抜甲子園を担当する審判員のファインジャッジを紹介する「光る君の光(こう)ジャッジ」を始動。元NPB審判員でアマチュア野球担当記者の柳内遼平記者(33)が紹介する。
 審判員は日頃から正しいジャッジをするために努力を欠かさない。それでも間違えることがある。審判員にとっては「間違えた」時に適切な対処ができるかが「間違えないこと」と同じくらい大切だ。

 大会第3日第2試合の山梨学院―京都外大西戦で見事な「粘り腰のジャッジ」があった。4回の山梨学院の攻撃。1死二、三塁からスクイズを空振りし、三本間でランダウンプレーが始まった。その間に二塁走者が三塁まで到達。三塁走者が三塁に戻ったことで同一ベース上に二人の走者がいる状況が発生した。ボールを保持していた捕手は先に二塁走者にタッチ。その後、三塁走者にタッチした。

 この場合、元々いた三塁走者に占有権があるため二塁走者がアウトになる。だが、三塁走者が滑り込むようなプレーになったためか、三浦徹三塁塁審は二塁走者に「セーフ」を宣告してしまった。ただ、凄かったのはそこから。二塁走者を「セーフ」としたすぐ後に「間違い」と気づき、三塁走者に「セーフ」を宣告し、二塁走者を「アウト」とジャッジを切り返した。その後、タイムがかかり、混乱を招くことなくプレーは一段落した。

 最初から正しいジャッジができればベストだが、すぐに間違いに気づき訂正できればベターにはなる。大舞台で「粘り腰」のジャッジを見せた三浦徹塁審。ネット裏の記者席から拍手を送りたい。(柳内 遼平)

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