阪神・村上 昨年のMVP腕が「悪夢」初回4失点「球速は出ても打たれるので、質が良くなかった」

2024年04月03日 05:15

野球

阪神・村上 昨年のMVP腕が「悪夢」初回4失点「球速は出ても打たれるので、質が良くなかった」
<神・D> 初回2死満塁、阪神・村上はDeNA・山本に3点適時三塁打を浴びる (撮影・後藤 大輝) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神3ー5DeNA ( 2024年4月2日    京セラD )】 阪神の村上頌樹投手(25)がホーム開幕戦となった2日のDeNA戦で、自己ワーストタイの5失点(自責1)と精彩を欠き、3回降板で今季初黒星を喫した。クライマックス・シリーズ、日本シリーズを含む昨季先発した公式戦24戦全て無失点だった初回に、こちらも自己ワーストタイの1イニング4失点。セで唯一未勝利の相手に攻略され、チームの京セラドーム大阪の連勝は9で止まった。今カード限定、金色の「チャンピオンユニホーム」を着用した一戦を落とし、2年ぶりの単独最下位に転落した。
 本拠地開幕のマウンドで、MVP右腕がまさかの“つまずき”から崩れた。村上が3回5失点でKO。昨季はほとんど見ることのなかった苦投だった。

 「先頭からいきなり(走者を)出したんで、リズムも悪かったですし、流れも良くなかったと思います」

 予兆はあった。初回、注目を浴びるルーキー・度会に対して2球目から4球連続のボールで四球。これまでのキャリアで一つもなかった初回先頭への四球で、流れは変調した。

 1死一、三塁から三ゴロで併殺と思われた牧の打球を佐藤輝がはじき、適時失策による先制点を献上。昨季の公式戦で1度もなかった「初回失点」を許すと、DeNA打線にのみ込まれた。2死満塁から、山本に9球目の152キロ直球を右中間へ走者一掃の適時三塁打を浴びた。自己ワーストタイの1イニング4失点と出ばなをくじかれると、3回にも追加点を与え、この回限りで降板。5失点も自己ワーストタイだった。

 「球速は出ても打たれるので、質があんまり良くなかったのかなと。もう少し落ち着いて投げれば、良かったかなと思います」

 自慢の直球は最速153キロを計測も、空振りが奪えず、変化球も制球力を欠くなど苦しんだ。シーズン初登板の緊張も要因の一つ。「(緊張は)ありましたし、その中で四球をいきなり出したので良くなかった」と振り返った。

 昨季“無双”した右腕が同一リーグで唯一白星を飾れなかったDeNAに、この日も勝てなかった。岡田監督も「まさか初回4点と思ってないからのう。珍しいって初めてやろ先頭バッターにフォアボールなんて。あそこ(3回)でまたヒット続いたから代えた」と想定外の乱調に苦い表情を浮かべた。これでチームも昨季から、対DeNA6連敗となった。

 “金虎”も威厳を示せなかった。この日は背番号などが金色であしらわれた「チャンピオンユニホーム」を着用。王者の風格を漂わせて本拠地開幕を勝利で飾りたかったが、9連勝中だった京セラドームでまさかの敗戦。今季4試合目ながら単独最下位に転落した。

 「(昨年との違いは)感じたところもあるので、そこら辺は話し合いながらやっていきたいなと思います」。試合後、村上は淡々と言葉をつないで、次戦へ目を向けた。(遠藤 礼)

 ○…先発の村上(神)が3回を自己ワーストに並ぶ5失点で降板。昨季はポストシーズンの3試合(CS1、日本S2)を含め、先発した全24試合で初回を無失点に抑えており、初回の失点は21年8月28日広島戦以来となった。先発で5回未満の降板も、前記広島戦以来となる

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