パリ五輪ボクサー性別騒動 識者が見解「ルール違反をしたわけではない」 人権侵害を懸念
2024年08月02日 18:42
芸能
騒動を受け、国際オリンピック委員会(IOC)は「すべての人は差別なくスポーツをする権利を持っています」と主張。性別については「これまでのオリンピックボクシング競技と同様に、アスリートの性別と年齢はパスポートに基づいています」と説明した。
この騒動について、番組の取材に答えた中京大スポーツ科学部の來田享子教授は「IOCがボクシング競技の運営を担っている。その中で定めたルールにのっとって、出場資格があると認められている。これが厳然とした事実」と事実関係を整理。「今、ケリフ選手がルール違反をして出たわけではないことははっきりしている」と付け加えた。
また、ケリフとともに、世界選手権での性別適格性検査に不合格となり、出場できなかったリン・ユーチン(台湾)も、今大会に57キロ級で出場。來田氏はこの検査が「ケリフ選手を含む2人にしか行われなかった」とし、「恣意的だった可能性があり、公平性を確認する必要がある」と見解を示した。
この問題を受け、選手らへの誹謗中傷も広がっている。來田氏は「性別について推察で決めつけ議論することは、人権侵害につながりかねない」と警鐘を鳴らした。