高校No・1二刀流 山形中央・武田陸の夏終わる 142球熱投も6失点「勝たせられなくて申し訳ない」

2023年07月23日 19:04

野球

高校No・1二刀流 山形中央・武田陸の夏終わる 142球熱投も6失点「勝たせられなくて申し訳ない」
<日大山形・山形中央>ベンチ前で泣き崩れる山形中央・武田陸(撮影・小野寺 大) Photo By スポニチ
 【第105回全国高校野球選手権 山形大会・決勝   山形中央4―6日大山形 ( 2023年7月23日    ヤマリョースタジアム )】 高校No・1の二刀流と呼び声高い山形中央・武田陸玖(りく=3年)の夏は、あと一歩、聖地に届かなかった。投げては142球の熱投も6失点(自責1)、打撃では5打席無安打に終わった。試合終了後、ベンチ前で泣き崩れた左腕は「チームを勝たせられなくて、本当に申し訳ない」とうつむいた。
 包囲網を破れなかった。「2番」で出場し、走者を置いた状況での打席は5打席で1度のみ。外野は深く守備位置を取られており、初回は左翼フェンス、9回は左中間フェンスへいずれも外野手がフェンスにぶつかりながら好捕したものだった。準々決勝の鶴岡東戦の8回に同点弾を放つなど、けん引してきた左打者。無安打に「力不足というのが1番」と涙を拭った。

 粘りきれなかった。毎回のように走者を背負うも、要所を締めていた最速147キロ左腕。3―1の7回2死満塁から、5連打を浴び、一挙5点を失った。打ち取った当たりが三遊間深くに転がるなど不運も重なり、5連打中3安打が内野安打。それでも「自分が視野が狭くなっていて、キャッチャーしか見ていなかった。もっと後ろに声をかけられていれば」と言い訳はしなかった。

 プロも注目する進路は「これから考えていきたい」と話すにとどめた18歳。投打だけでなく、主将としても引っ張ってきた。甲子園こそ届かなかったが「仲間が助けてくれたから今がある。たくさんの人に感謝を伝えたい。(3年間は)宝物」と懸命に顔を上げた。(小野寺 大)

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