トヨタ自動車4強一番乗り 嘉陽が志願の2戦連続完投「チームスローガン“タフネス”を示したかった」

2023年07月23日 05:10

野球

トヨタ自動車4強一番乗り 嘉陽が志願の2戦連続完投「チームスローガン“タフネス”を示したかった」
<トヨタ自動車・日本通運>ガッポーズする完投勝利のトヨタ自動車・嘉陽(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【第94回都市対抗野球第9日準々決勝   トヨタ自動車5―1日本通運 ( 2023年7月22日    東京D )】 2回戦2試合と準々決勝1試合が行われ、準々決勝ではトヨタ自動車(豊田市)が5―1で日本通運(さいたま市)を破り、ベスト4一番乗りを果たした。嘉陽宗一郎投手(27)が1失点完投勝利を飾った。
 嘉陽がガッツポーズを繰り返した。初戦・Honda戦の5安打1失点完投に続き、3安打1失点完投。9回、最後の打者を二ゴロ併殺打に仕留めて、106球で投げ切った。

 「今日は入りからバランスよく、自分の投球ができました」。プロ野球仕様の東京ドームのマウンドは硬く傾斜も高いが、リリースの瞬間に100%の出力を出し切る工夫が実り、2回には最速151キロも計測した。入社6年目の27歳。タレントぞろいのチームの中で、16年大会で橋戸賞に輝いた39歳の佐竹に次ぐ投手リーダーとしての自覚が芽生えつつある。8回終了後、首脳陣から交代を打診されたが「行かせてください」と直訴。「今年のチームスローガン“タフネス”を示したかった」とうなずいた。

 6回まで完全投球ながら7回無死で添田に左中間二塁打され大会史上3人目の大記録はならなかった。それでも「ゼロ安打は知ってましたけど、こんなものだと思って」。打線が6回に4点を先行してくれたことに「あそこが2点で止まっていたら。いい攻撃でした」と感謝した。

 2年連続の4強進出。試合後には同社の豊田章男会長がベンチに駆けつけ「打って守って走って面白かった。勝ちなさい」とさらなる奮起を促された。エースも続けた。「僕らの目標は都市対抗優勝なので。うれしいけどまだ通過点だと思っています」。昨年は救援した1回戦・日本製鉄かずさマジック戦と、先発で5回1/3を2失点だった2回戦・Honda熊本戦だけの登板に終わった嘉陽が、16年に続くチーム2度目の頂点に狙いを定めた。(伊藤 幸男)

 ◇嘉陽 宗一郎(かよう・しゅういちろう)1995年(平7)11月15日生まれ、沖縄県出身の27歳。宮里小2年から野球を始め宮里中では軟式野球部。松山聖陵では2年秋からエースで3年夏の愛媛大会4強が最高戦績。亜大では東都大学リーグ戦通算10勝4敗。同期は巨人・北村拓ら。1メートル87、87キロ。右投げ右打ち。

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