エンゼルス・大谷 40号は幻も…プレーオフ進出に現実味3差 週間MVP御礼マルチ!

2023年08月02日 02:30

野球

エンゼルス・大谷 40号は幻も…プレーオフ進出に現実味3差 週間MVP御礼マルチ!
<ブレーブス・エンゼルス>9回、大谷はセンターへ大飛球を放つもハリスの好捕に阻まれる(撮影・沢田 明徳) Photo By スポニチ
 【インターリーグ   エンゼルス4-1ブレーブス ( 2023年7月31日    アトランタ )】 エンゼルスの大谷翔平投手(29)は31日(日本時間8月1日)、ブレーブス戦に「2番・DH」で出場。9回に中堅フェンス際に大飛球を放ったが好捕され、40号は幻となった。だが3試合連続の敬遠四球とマークされながら、5試合連続安打となる2安打をマーク。チームはトレード加入した新戦力の活躍もあり、両リーグ最高勝率のブ軍に快勝した。直近15試合で11勝4敗。ワイルドカード(WC)圏内に3ゲーム差とした。
 アトランタの夜空に、大谷の打球が高々と舞い上がった。3―1の9回無死一、二塁、右腕エルナンデスの高め95・6マイル(約154キロ)直球を強振。中堅フェンス際に大飛球を運んだ。だが、昨季新人王の中堅手ハリスが、フェンス上部スレスレでジャンピングキャッチ。40号はお預けとなり、敵地は歓声とため息が交錯した。

 「ちょうどいい高さの打球だった。捕れるチャンスがあることは分かっていた。楽しかった」とハリス。米メディアも「本塁打を強奪された」と報じるなど“幻弾”を大きく報じた。だが、実際はフェンスオーバーにはやや距離が足りず、30球場中15球場で本塁打と分析した「スタットキャスト」は、トゥルーイスト・パークでは「NOT a HomeRun」とした。

 それでも新生エンゼルスを印象づける一打になった。タッチアップで走者が進塁した1死二、三塁。ロッキーズからトレード加入し、3番で即先発出場したクローンが、移籍後初安打となるダメ押しの中前適時打を放った。7番のグリチェクも4回に移籍後初本塁打。ホワイトソックスから加入の救援右腕ロペスが8回途中から1回2/3を無失点で移籍後初セーブを挙げた。両リーグ最高勝率のブレーブスに完勝。WC圏内へ3ゲーム差まで迫った。

 大谷は徹底マークが続く。初回は死球、2回2死三塁は後半戦16試合目で9個目の敬遠。3戦5敬遠は20年9月のナショナルズ・ソト(現パドレス)以来3年ぶりで、93年のチリ・デービスに並ぶ球団記録だ。今季13敬遠はついに両リーグ単独トップ。それでも4、7回と連続右前打し、5戦連続安打で3試合ぶりのマルチ安打をマークした。フィル・ネビン監督は「彼ら(相手チーム)を責めない。私も昨年、ジャッジ(ヤンキース)に同じことをした」としたが、今後、大谷へのマークが分散されそうな新戦力の活躍だった。

 球団は、トレード期限となる米東部時間8月1日午後6時(日本時間2日午前7時)ぎりぎりまで補強の可能性を探る方針を示した。この日の40号は幻となったが、9年ぶりのポストシーズン(PS)進出は絶対に幻にしない。(柳原 直之)

 ≪ハリス“強奪”も実は届いてなかった≫敵地トゥルーイスト・パークの中堅最深部は402フィート(約122.5メートル)で、大谷の打球の飛距離は406フィート(約123.7メートル)。ただ中堅フェンスは高さが8.8フィート(約2.7メートル)あった。本塁からの距離にフェンスの高さを加えると、打球の角度などにもよるがオーバーフェンスには125メートル近くが必要。大リーグ公式サイトでは中堅手のハリスがフェンスの真上ではなく、やや手前で捕球した後にグラブが上に上がっている真横からの映像が確認できる。

 ≪日本選手最多を自ら更新≫大リーグ機構(MLB)が週間MVP(7月24~30日)を発表し、ア・リーグはエンゼルスの大谷が今季3度目の受賞。通算7度目で、自身が持つ日本選手最多受賞回数を更新した。27日のタイガースとのダブルヘッダー第1試合でメジャー初完封、第2試合で2本塁打という史上初の記録をマークした。ナ・リーグは打率・304、4本塁打、12打点だったメッツの内野手アロンソが選ばれた。

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