オリ由伸 圧巻の日本S最多記録更新14奪三振で完投! “5度目の正直”で日本シリーズ初勝利

2023年11月04日 21:42

野球

オリ由伸 圧巻の日本S最多記録更新14奪三振で完投! “5度目の正直”で日本シリーズ初勝利
<オ・神>1失点完投勝利を挙げ、ガッツポーズの山本(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【SMBC日本シリーズ2023第6戦   オリックス5―1阪神 ( 2023年11月4日    京セラD )】 オリックスの絶対的エース、山本由伸投手(25)が4日、阪神に王手をかけられ崖っ縁で迎えた第6戦(京セラD)に先発登板。2回に先制を許しながらも野手の援護や好守に助けられて尻上がりに調子を上げ、9安打を打たれながらも日本シリーズ記録を更新する14三振を奪って9回を1失点で完投し、“5度目の正直”で待望の日本シリーズ初勝利を挙げた。
 初回からいきなり157キロを計測するなど3者凡退スタート。だが、味方打線が1死一、二塁、2死一、三塁と続いた絶好の先制機を逃した直後の2回だった。

 1死からノイジーに投じた初球の真ん中高め156キロ直球を右翼ポールぎりぎりに叩き込まれて失点。さらに佐藤輝、糸原の連続長短打で1死一、三塁とピンチを招いた。木浪は見逃し三振に仕留めたが、坂本には死球を与えて2死満塁。だが、今シリーズ絶好調の近本をフォークボールで空振り三振に斬って取り、最少失点で切り抜けた。

 3年連続で日本シリーズ開幕投手を務めた10月28日の第1戦(京セラD)では4回まで2安打無失点と好投。だが、5回に突如5安打を打たれて一挙4点先制を許し、結局、6回途中10安打7失点KOで敗戦投手となった。7失点はプロ2度目のワーストタイだが、自責点7はプロ初の屈辱。日本シリーズ成績はこれで4試合に登板して0勝2敗と未勝利のままこの日の第6戦を迎えていた。

 史上初の3年連続投手4冠。唯一の400勝投手・金田正一(国鉄)が1956~58年に受賞して以来65年ぶり2人目となる3年連続の沢村賞。ポスティングシステムを利用して今オフのメジャー移籍が濃厚となっている最強右腕にとっては日本でのラスト登板になる可能性もあり、開幕戦と同じ村上との投げ合いは絶対に負けられない一戦となったが、先制を許す結果となった。

 だが、直後の2回だ。味方打線はゴンザレス、杉本の連続長短打で無死二、三塁とし、1死後、バッテリーを組む若月の右前打であっという間に同点。女房役の一打に山本もベンチで笑みを浮かべた。さらに中川圭の左犠飛で2―1と逆転し、山本の表情にも変化が。逆転してもらった直後の3回には先頭・中野を詰まらせながらも中前打とされたが、森下をフォークボールで空振り三振、大山を内角低めへの155キロ直球で見逃し三振に仕留め、ノイジーは遊ゴロで得点を許さなかった。

 2―1のまま迎えた4回には糸原、木浪の連打などでまたも1死一、三塁とピンチを招いたが、坂本をフォークで空振り三振。続く近本の右翼フェンス直撃かと思われた大飛球は本職ではない右翼・森がフェンスに激突しながらジャンピングキャッチする超ファインプレーで阻止して1点リードを守った。

 これに勇気をもらった山本は5回からさらにギアを上げ、中野、森下を連続三振に仕留めるなど、3者凡退。最速158キロも計測した。すると、その裏、味方打線は紅林の1号2ランで加点し、4―1と3点リードに。直後の6回も3者凡退に仕留めた山本は7回、2死から連打されるも森下を打ち取ってこの回も無失点。8回終了時点で126球を投げていたが、9回もマウンドに上がって138球で完投勝利を飾った。

 山本の投球内容は9回で打者37人に対して138球を投げ、9安打1失点。14三振を奪い、無四球で死球が1つ、直球の最速は158キロだった。

 なお、山本が日本シリーズで2桁奪三振するのはヤクルトと対戦した2021年第6戦の11奪三振以来2度目。2度の2桁奪三振は1997年第1戦、2001年第1戦のヤクルト・石井一久(12、12)、2007年第1、5戦の日本ハム・ダルビッシュ有(13、11)、2017年の第2、6戦のDeNA・今永昇太(10、11)に続いて6年ぶり4人目。

 これまでの日本シリーズ最多奪三振は13で、1999年第1戦のダイエー・工藤公康、2007年第1戦の日本ハム・ダルビッシュ有がマークしていた。
 

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