オリ由伸、魂の138球完投 「声援に背中押された」「日本一の監督に」“日本ラス投”でシリーズ新14K

2023年11月04日 21:45

野球

オリ由伸、魂の138球完投 「声援に背中押された」「日本一の監督に」“日本ラス投”でシリーズ新14K
<オ・神>1失点完投勝利を挙げ、ガッツポーズの山本(撮影・北條 貴史) Photo By スポニチ
 【SMBC日本シリーズ2023第6戦   オリックス5―1阪神 ( 2023年11月4日    京セラD )】 3年連続でパ・リーグを制したオリックスは本拠・京セラドーム大阪に戻った第6戦で阪神に5―1で逆転勝ち。3勝3敗のタイに戻し、2年連続6度目となる日本一に逆王手をかけた。先発の山本由伸投手(25)が9安打1失点で完投。日本シリーズ新記録となる14三振を奪う力投で、6回途中7失点KOを喫した開幕戦の借りを返すとともに、通算5度目の登板で日本シリーズ初勝利を挙げた。
 先発の山本は9回のマウンドに立った。8回まで126球を投げてもマウンドを譲らない。ポスティング・システムによるメジャー挑戦が濃厚な日本最強右腕にとって、メジャー移籍前は最後の登板であった。きょうだけは球数制限はない。由伸にできること。それは第7戦へ、日本シリーズ連覇へ、勝ってつなぐだけでなく、第7戦へ救援陣を含めたすべての投手力を残すことだった。

 お立ち台で山本は「本当に皆さんの声援に背中を押されて最後まで投げることができました。ありがとうございます。調子もしっかり上げてこられていたので、みんなが心配しているだろうなと思いながらマウンドに上がった。先制点を与えてしまったんですけど、調子は良かったのでしっかり落ち着いて投げることができたと思います」と語った。日本シリーズ新記録の14奪三振には「本当に若月さんのおかげですね。三振をとれているのは気づいていたが、とにかく1イニングに集中して気にしないように投げていました」と好リードで引っ張り、2回に同点打を放った女房役に感謝した。

 2回、ノイジーに1号ソロを被弾して先制を許したが、打線がすぐさま逆転してくれた。4回までに6安打を浴びたが、1点リードの4回2死一、三塁で近本の右翼への大飛球をフェンスに激突しながらスーパーキャッチした本職・捕手の森のプレーを見てから見違えるように立ち直った。3試合連続打点中も森下を4打数無安打に封じた。9回に2三振を奪って14奪三振の日本シリーズ新記録を打ち立てた。138球。最後まで腕を振り、京セラドームの天井に拳を突き上げた。

 王手をかけられてからの逆王手は2013年の巨人以来10年ぶり21度目。そのうち日本一は11度あり、逆転でのV率は52%となった。なお、オリックスの逆王手は1978、84年と過去2度あるが、ともに敗退。ただし過去2度はいずれも敵地で今回はあてはまらない。山本は「あしたしっかり決めて、中嶋監督を日本一の監督にしましょう」と声を張り上げると、京セラドームが大きな拍手に包まれた。

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