広島・田村「タイトルを獲れるような選手になりたい」 秋季キャンプで“鉄人ボディー”計画

2023年11月04日 05:45

野球

広島・田村「タイトルを獲れるような選手になりたい」 秋季キャンプで“鉄人ボディー”計画
秋季練習に参加した広島・田村 Photo By スポニチ
 広島は3日、宮崎県日南市で6日から行われる秋季キャンプのメンバーを発表した。9月に左手小指を骨折した田村俊介外野手(20)も名を連ね、“鉄人ボディー”計画で強化に励む。高卒2年目の今季は1軍デビューを果たしながらも、アピール途上で負傷離脱という悔しい思いをした。飛躍が期待される来季に向けて持ち味の打撃を磨くとともに、スケールアップを図る。
 田村は秋季キャンプのテーマに体力面の強化を挙げ、“鉄人ボディー”をつくり上げる構えだ。

 「スタメンで今年使ってもらって、体力面とか、体の強さの面とか、まだまだだなと感じる面があった。そういうところで、来年に向けて出続ける体力をつけたい」

 今季の出場は10試合。打率・364(22打数8安打)とブレークの兆しを見せた一方、1軍のレベルを肌で感じたからこその強化ポイントだ。2年目で初めて開幕1軍入りしたが、前半戦は降格と昇格を繰り返した。それでも、9月12日のヤクルト戦で初先発初安打をマーク。それ以降は先発での起用が続いたが、同17日の中日戦で投球が左手を直撃。左手小指中手骨骨折の診断を受け、離脱を余儀なくされた。その悔しさを胸に、来季の1軍完走を目指して、今秋から強化に励む。

 「(ケガの)悔しさをプラスに捉えて、しっかり振り込みたい。自分は打撃が一番評価してもらえるところだと思うので、そこを評価してもらえるようにやりたい」

 リハビリ期間にはウエートトレーニングを重点的に行った結果、体脂肪率が減少し、筋肉量が若干増加した。引き続き、肉体改造にも力を入れていく。

 「少しずつ数値でも変わってきている部分はあるので、それをいい方向に伸ばしていきたい」

 先輩の活躍も刺激になった。母校・愛工大名電の8学年先輩のDeNA・東が最多勝、勝率第1位のタイトルを獲得。「身近な先輩なので、凄いなと思う。僕も野手のタイトルを獲れるような選手になりたい」。紆余(うよ)曲折があったシーズンだが、来季に向けて力をもらった。

 患部が完治して、1週間前に打撃練習を再開したばかりだが、この日の練習では快音を響かせ、新井監督をうならせた。

 「今日の打撃を見ていても、彼は(頭)一つ抜けている。(離脱したことは)彼自身も悔しいと思うし、また秋のキャンプから成長してもらいたい。凄く楽しみ」

 秋季キャンプの状態次第では来春キャンプの1軍スタートが決まる可能性もある。大ブレークの3年目へ勝負のゴングは間もなく鳴らされる。 (長谷川 凡記)

 ◇田村 俊介(たむら・しゅんすけ)2003年(平15)8月25日生まれ、京都府出身の20歳。愛工大名電(愛知)では1年春からベンチ入り。3年夏は投手兼一塁手として背番号1をつけ、甲子園では1回戦の東北学院(宮城)戦でソロ本塁打を放ったが敗戦投手になった。高校通算32本塁打。21年ドラフト4位で広島入団。2年目の今季、初の開幕1軍入り。3月31日、ヤクルトとの開幕戦に代打でプロ初出場を果たした。今季は10試合出場で22打数8安打。1メートル78、93キロ。左投げ左打ち。

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