元西武の多和田 トライアウトで最速143キロ!「六花亭」軟式所属、変わらぬフォームでもうひと花

2023年11月16日 05:30

野球

元西武の多和田 トライアウトで最速143キロ!「六花亭」軟式所属、変わらぬフォームでもうひと花
トライアウトのシート打撃で、力投する六花亭・多和田(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【12球団合同トライアウト ( 2023年11月15日    鎌ケ谷 )】 戦力外になった選手らを対象とした12球団合同トライアウトが15日、千葉・鎌ケ谷スタジアムで行われ、59選手が参加した。18年にパ・リーグ最多勝に輝き、21年を最後に西武を退団した多和田真三郎投手(30)は打者3人に無安打、1三振と好投。現在は北海道の和洋菓子メーカー「六花亭」に勤務し、同社の軟式野球チームに所属する右腕がNPB復帰へ懸命に腕を振った。
 マルセイバターサンドで有名な「ROKKATEI」のグレーのユニホーム姿で多和田はマウンドに上がった。エースナンバー「18」を背負い、最多勝に輝いた当時とフォームはまるで変わらない。先頭打者をこの日の最速143キロ直球で中飛。2人目は141キロで見逃し三振だ。最後は西武時代に何度も対戦した前ロッテの福田に四球も、集まった2304人のファンから大きな拍手が送られた。

 「100%ではないけど、元気な姿を見せられて良かった」。21年以来のトライアウト受験。この2年間で取り巻く環境は劇的に変わった。富士大時代の監督で恩師の青木久典氏が監督を務めていた縁で、昨年から六花亭の軟式野球チームに所属。今回は11月に入ってから硬式球を握った。「仕事を7、8時間してからの練習。全て一から学ぶことで成長していると思うし、やっと社会人のしっかりした人になれたかな」と笑顔で話した。

 自律神経失調症もあって21年限りで西武を退団。現在は「元気になりました。家族にも“変わったね”と言われます」。夫人と5歳の長男はこの日も観戦。「NPBに戻るためにトライアウトを受けている。(子供に)もう一回、プロで頑張っているところを見せたい」と誓った。沖縄出身。所沢を経て北海道への長い旅路には、まだきっと続きがある。(鈴木 勝巳)

 ◇多和田 真三郎(たわた・しんさぶろう)1993年(平5)4月13日生まれ、沖縄県出身の30歳。中部商から富士大を経て、15年ドラフト1位で西武入団。16年6月19日のヤクルト戦でプロ初勝利。18年にはリーグ最多の5完投、16勝を挙げ最多勝に輝いた。20年オフに育成選手となり、21年限りで退団した。通算成績は72試合で29勝21敗、防御率4.17。右投げ右打ち。

 ▼西武・潮崎哲也編成グループディレクター(16年の多和田入団時のヘッド兼投手コーチ)投げ方も変わっていないし、今日のメンバーの中で投球は一番うまかった。あと4、5キロ速くなったら面白いと思う。

 ▼六花亭軟式野球部・青木久典GM もし縁があってNPBに戻れるなら、会社にとってもボクにとってもうれしいことです。

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