世界柔道代表はく奪から4カ月 増山が上々の復帰戦で階級転向を示唆

2023年06月04日 18:12

柔道

世界柔道代表はく奪から4カ月 増山が上々の復帰戦で階級転向を示唆
<柔道全日本実業団体対抗大会最終日>男子1部準決勝で日本中央競馬会のレイズ(下)と対戦するパーク24の増山香補 Photo By スポニチ
 【柔道全日本実業団体対抗大会最終日 ( 2023年6月4日    三重・四日市市総合体育館 )】 体重無差別5人制で争う男子1部で、22年世界選手権90キロ級代表の増山香補(24)がパーク24の一員として出場。2回戦から決勝までの全3試合に出場し、チームの準優勝に貢献した。
 増山は昨年12月のグランドスラム(GS)東京大会で優勝し、その後に今年5月の世界選手権代表に内定。ところが2月のGSテルアビブ大会を体調不良で欠場したことが全日本柔道連盟から計量失敗と判断され、世界選手権代表権をはく奪されるとともに、強化指定選手からも除外されていた。

 この日はGS東京大会以来、半年ぶりの実戦。旭化成Bとの初戦の2回戦は河田修平と引き分けると、続く日本中央競馬会との準決勝ではカナダ代表として昨年の世界選手権100キロ級で銀メダルを獲得したレイズ・カヨルと対戦。3分10秒過ぎ、得意の背負い投げで技ありを奪って優勢勝ちし、決勝進出を大きくたぐり寄せた。

 旭化成Aとの決勝は副将として16年リオ五輪100キロ級銅メダルの羽賀龍之介と引き分け。チームとしても初優勝を逃したが、失意の代表権はく奪から4カ月経ち、再起への第一歩を記した。2月以降も体調不良の悩まされ、稽古量は十分ではなく「体力が持たなかった」と振り返ったが、「試合でいろいろやれたので良かった」と充実感もにじませた。

 一時は来年のパリ五輪代表争いでもリードしていたが、状況は一転し、現実的に狙う五輪は28年ロサンゼルス大会となる。この日の体重は110キロだったといい、体力には不安が残ったものの組み力や技の威力は通用することを証明した増山。「まだ決められない」というものの、「100キロ級の方が面白い」と1階級上への転向へ強い興味を示した。

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