大関・貴景勝 綱獲りピンチ 連続Vなら見送り例なし…でも7日目で2敗

2023年11月19日 04:30

相撲

大関・貴景勝 綱獲りピンチ 連続Vなら見送り例なし…でも7日目で2敗
豪ノ山に寄り切りで敗れぼう然とする貴景勝(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【大相撲九州場所7日目 ( 2023年11月18日    福岡国際センター )】 綱獲りに挑む大関・貴景勝が、豪ノ山に敗れて2敗目を喫した。横綱昇進にはハイレベルな優勝が求められる中、平幕相手に前半戦で早くも2敗。可能性は残るものの、極めて厳しい状況となった。全勝だった関脇・琴ノ若と平幕・一山本はともに敗れ、大関・豊昇龍を含めた3人が1敗で首位に並んだ。
 痛恨の2敗目に、場内はどよめいた。貴景勝は立ち合いでやや押し負けると、左から突き落としにいったところを中に入られた。同じ関西出身で小学生の頃から仲が良く、埼玉栄高の2年後輩でもある豪ノ山に完敗。「勝負に関係ないので」と特別な意識は持たないようにしているが、一気に寄り切られて土俵下で仰向けになる屈辱を味わった。

 先場所の優勝が11勝だったため、場所後の昇進にはハイレベルな優勝が求められている。残り全て勝っても合計24勝。1970年初場所後に昇進した玉の海を最後に、直前2場所合計24勝以下で昇進した例はない。その玉の海は3場所前が優勝だったのに対して貴景勝は名古屋場所全休ということもあり、雲行きはかなり怪しくなってきた。

 それでも取組後の支度部屋での表情は落ち着いており、勝った時とほとんど同じ。悔しさをあらわにすることなく「負けた理由は必ずある」と冷静に振り返った。「初日からやってきたことを明日も出すだけ」。いつも通り淡々と話し、精神を安定させるよう心掛けていた。

 まだ綱獲りの夢がついえたわけではない。この日、全勝の2人が敗れ、2敗に後退しても首位との差は変わらなかった。大関で2場所連続優勝して昇進を見送られた例はないため、逆転優勝を果たせば機運も高まる。「こればかりは自分で決められないので、精いっぱい相撲を取るしかない」。混戦を制した先に、希望の光は残っている。

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