カブス・誠也　憧れトラウトと初対面！復調マルチ安打　同学年の大谷を「ケチ谷と呼んでます」

2023年06月10日 02:30

野球

カブス・誠也　憧れトラウトと初対面！復調マルチ安打　同学年の大谷を「ケチ谷と呼んでます」 — ＜エンゼルス・カブス＞試合前、トラウト（左）と対面する鈴木（撮影・会津　智海） Photo By スポニチ

【インターリーグカブス1―3エンゼルス（ 2023年6月8日アナハイム）】カブスの鈴木誠也外野手（28）が8日（日本時間9日）、エンゼルス戦に「4番・右翼」で出場し、4打数2安打で6月初のマルチ安打を記録した。試合前に同じ背番号27をつける憧れのマイク・トラウト外野手（31）と初対面が実現。親交を深め、力に変えた。チームは4連敗で借金10の地区4位に低迷。4番の復調が希望の光だ。

　憧れの中堅手トラウトの方向へ、御礼の2安打を放った。6月初の1試合2安打。鈴木は「良いスイングが出せた」と安堵（あんど）した。

　4回は「反応で払えた」と先発左腕デトマーズの95・6マイル（約154キロ）外角直球を捉え、右中間に二塁打。6回はカーブを読んで中前に運んだ。6月は前日まで23打数1安打、打率・043と不振だったが、いずれも2ストライクからしぶとさを発揮した。

　刺激を力に変えた。昨年の入団会見で背番号27を選んだ理由に「マイク・トラウト。アイラブユー」と語ったことが話題になったが、そのトラウトと3連戦最後に初対面が実現。「緊張して覚えてない」と言うが、笑顔でハグを交わし親交を深めた。早出で打撃練習するMVP3度の相手主砲に「あのくらいの選手でも苦しんでいる姿を見ると頑張らないとなと思う。いい勉強になった」と少年のような目で話した。

　同学年で仲が良い大谷には鈴木が釣り竿を投げ込み、大谷が口をパクパクさせて一本釣りされるようなジェスチャーで応じた。6日にやられた釣りパフォーマンスをやり返した格好。「やっぱり打席で雰囲気がある。よく話すが、打撃のことは教えてくれないので、“ケチ谷”と呼んでます」と笑いを誘った。

　チームはエンゼルスにスイープ（同一カード全勝）され4連敗となったが、4番の復調は大きい。大谷、トラウトと対峙（たいじ）した濃密な3連戦となった。（笹田　幸嗣通信員）