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ソフトB・和田 42歳交流戦最多27勝の原点は…97年夏の甲子園VS秋田商「石川さん」にあり

2023年06月10日 06:05

野球

ソフトB・和田 42歳交流戦最多27勝の原点は…97年夏の甲子園VS秋田商「石川さん」にあり
<ソ・巨>交流戦27勝目を挙げ甲斐(右)と笑顔で「27」のポーズをする和田(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【交流戦   ソフトバンク5―1巨人 ( 2023年6月9日    京セラD )】 ソフトバンクは9日の巨人戦で先発・和田毅投手(42)が、6回途中1失点で今季5勝目、交流戦ではヤクルトの石川に並ぶ歴代最多の27勝目を挙げた。4月26日の楽天戦からは4連勝で、42歳以上での4連勝はパ・リーグ初となった。打線は0―0の2回に甲斐拓也捕手(30)が先制の4号3ランを放つなど4打点と援護。首位ロッテにゲーム差なしと迫る2位に浮上した。
 苦笑いを浮かべ、首をかしげながら和田はマウンドを降りた。3―1の5回2死から単打と四球。5回から出ていた指先の違和感が再発したからだった。救援を託した津森は満塁としながら、中田翔を空振り三振。ベンチの左腕は、感謝の拍手をひたすらに続けた。

 「津森なら抑えてくれると。もう少し長いイニングを次の課題にしたいと思います」

 5回2/34安打1失点。チームトップタイの5勝目を挙げた。交流戦では21年6月6日、甲子園での阪神戦以来の白星となった。初回先頭から連打されたが秋広を投ゴロ併殺、岡本和を空振り三振。2回は4球で終えた。「あれはすごく大きかった」。3点先行の4回2死では甲斐のリードに「首を振った」というチェンジアップを岡本和にソロ被弾。舌を出したが「(甲斐が)打点を挙げたら連勝している。止められないなという気持ちで投げました」と切り替え、最少失点で切り抜けた。

 そして交流戦記録に並んだ。前回2日の広島戦は、2回に先頭打者の打球が左手のひらに打球が当たって緊急降板したが、中6日で勝利し、42歳4カ月で球団最年長勝利記録を再び更新。05年5月8日ヤクルト戦からの交流戦白星を「27」とし、1学年上のヤクルト石川に並んだ。「特には(意識は)ないし、気にしてません。26、27勝とか若手に抜かれる数字。皆さんに楽しんでもらえたら」。平常心を強調したが原点となった石川との対戦は忘れてはいない。

 97年夏の甲子園1回戦、秋田商―浜田戦。浜田の2年生だった和田は敗れたから今がある。「石川さんとはプロでもやったし、こうして現役でもやれている。今、思えば、僕としては負けたがいろいろと考えさせられる、大きな、大切な試合でした」。あれから四半世紀以上たった今でも「勇気をもらえる」と背中を追う存在だ。

 この日、ロッテ、オリックスともに敗れたため、ゲーム差なしの2位に浮上した。次回も中6日で16日阪神戦に先発予定。「結果だけを積み重ねていくだけ。1つ、勝っていくことが大事」。ベテランの白球に込めた気迫が、鷹の勢いをさらに加速させる。 (井上 満夫)

 <42歳以上での4連勝はパ初>○…42歳の和田(ソ)が今季5勝目。交流戦では通算27勝目となり、石川(ヤ)に並ぶ歴代最多勝利になった。また、4月26日の楽天戦からは4連勝。42歳以上での4連勝以上は、山本昌(中)が08年に43歳で7連勝、10年に45歳で5連勝、工藤公康(横浜)が07年に44歳で4連勝したのに次ぎ3人目(4度目)でパ初となった。

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