ロッテ・朗希 今季最長8回零封6勝目!先発史上最速100K到達 昨季の自分を超えた

2023年07月06日 05:30

野球

ロッテ・朗希 今季最長8回零封6勝目!先発史上最速100K到達 昨季の自分を超えた
<ロ・西>初回、ピンチを3者連続三振で切り抜けた佐々木朗(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ロッテ2―1西武 ( 2023年7月5日    ZOZOマリン )】 ロッテ・佐々木朗希投手(21)は5日、西武戦に先発し、今季自己最長の8回を投げ、5安打無失点で6勝目を挙げた。2回には両リーグ一番乗りで今季100奪三振に達し、65回1/3での到達は先発投手としては最速だった昨季の自身を1/3回上回った。7度目の2桁となる11三振を奪い、奪三振(107)、防御率(1・50)、勝率(・750)とリーグ投手3冠に。チームは2連勝で3カードぶりの勝ち越しを決めた。
 わずか2球で招いたピンチで、佐々木朗の真骨頂が光った。初回先頭の外崎に左中間を破られ、続く源田に三塁前へのセーフティーバントを決められて無死一、三塁。いずれも直球を狙われた。フォークをひっかけた暴投で無死二、三塁と傷口は広がりかけた。

 「全員三振に取る気持ちで投げた」。令和の怪物が一気にギアを上げた。西武打線の狙いは察知していた。「真っすぐに対して凄い(積極的に)来ているなと感じた。変化球で入っていこう」と捕手の佐藤都。フォークが決まらない場面もあったが、スライダーに切り替えてマキノン、中村を連続三振。高木はフォークでクリーンアップを3者連続空振り三振に仕留め、最高の形で切り抜けた。

 2回先頭の岸からも4者連続となる三振を奪い、両リーグ一番乗りで100三振に到達。昨年、先発投手では史上最速となる65回2/3で達した自らの記録を更新した。2回以降はスライダーの球速を130キロ台後半に落としてカウントを稼ぎ、同時にフォークも修正。直球36・8%に対し、フォーク、スライダーが計63・2%と変化球主体の投球で相手を翻弄(ほんろう)。2回以降は三塁を踏ませなかった。

 3月のWBCでパドレス・ダルビッシュからスライダーを伝授された。世界でも一流の投手たちが集まった中で、握りや、曲げ方だけでなく、同じ球種での緩急のつけ方や、観察眼、ピンチでのギアチェンジなど、投球術を広く見て学んだ。直球の最速は自己最速に3キロ及ばない162キロだったが、スピードだけではない21歳離れしたマウンドさばき。吉井監督も「相手の狙い球が真っすぐだと思ったのだろう。こういう投球は、もう少し年を取ってからでもいいかな」と老練さに驚いた。

 「8イニング投げて勝てて良かった。相手の反応を見ながら組み立てることができた」

 今季無敗の本拠地ZOZOマリンで今季最長の8回を投げ、5安打無失点。昨年に並び自己最多7度目の2桁奪三振となる11三振を奪った。再び規定投球回に達し、防御率1・50、107奪三振、勝率・750はいずれもリーグトップで3冠となり、勝ち星もトップのオリックス・山本、山下に1差。剛速球だけに頼らない引き出しの多彩さも備わり、怪物にいよいよ隙がなくなってきた。(大内 辰祐)

 ≪登板11試合目で到達≫佐々木朗が2回無死で今季100個目の奪三振。65回1/3での到達は、オール先発の記録としては、昨年自身がマークした65回2/3を1/3上回る最速になった。なお、救援投手では15年サファテ(ソ)の62回1/3、97年大塚晶文(近鉄)の63回などがある。登板11試合目での100奪三振は、90年野茂英雄(近鉄)、14年金子千尋(オ)、17年則本(楽)、昨年の自身らの10試合目に次ぐ速さ。また、昨季に並び自己最多のシーズン7度目(通算15度目)の2桁奪三振。昨季の7度目は15試合目で、今季は4試合も早い。

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